会社の売り上げが伸び悩んできた時、または、もっと売り上げを上げたいと考えた時、あなたならどのような施策を行いますか?
「広告を出す」または、「広告の出稿量を増やす」「キャンペーンを行う」などがすぐに思い浮かぶと思います。
確かに、こういった施策は効果が出やすい半面、多額の費用が発生しますから、その施策が失敗に終わった時、会社はそれなりのダメージを受けますね。
資金が潤沢な大企業であれば、さほどの痛手を受けることは無いかもしれませんが、中小企業にとってはその一回の失敗は致命的な打撃になることもあります。
そこで本日の記事では、費用をそれほどかけることなく、売り上げをアップさせる方法を7つご紹介しますので、ご興味がある方は是非お読みくださいね。
では始めて行きましょう。
1.クロスセルを行う
クロスセルとは、顧客が購入しようとしている商品や、すでに購入している商品に関連する商品を提案し、追加購入を促す販売促進手法です。顧客単価を上げ、利益を増やす効果が期待できます。
★具体例
・ECサイトの場合
顧客がパソコンを購入した時、USBメモリー、モニターなどの周辺機器を一緒に購入することを勧める。
・飲食店の場合
ランチを注文した顧客に、ドリンクやデザートをセットメニューとして提案する。
・携帯電話会社の場合
スマートフォンを購入した顧客に、オプションの加入やアクセサリーの購入を勧める。
クロスセルは私たちが買い物をした時や、何かのサービスを契約した時に頻繁に経験する手法です。しかし、自社の製品・サービスにクロスセルを導入していない企業も多くありますので「クロスセルが適応できないか」を今一度考えてみましょう。
2.アップセルを行う
アップセルとは、顧客がすでに購入しようとしている商品やすでに購入している商品よりも上位モデルや高機能な商品を提案し、購入してもらう販売促進手法です。クロスセル同様、顧客単価を上げ、利益を増やす効果が期待できます。
★具体例
・ECサイトの場合
顧客が5万円のスマートフォンを検討している時、最新の機能を搭載した8万円のスマートフォンを勧める。
・飲食店の場合
顧客が800円のランチメニューを注文した場合、季節限定の1000円のメニューを勧める。
・旅行会社の場合
顧客が国内旅行を検討している場合、海外旅行を勧める。
アップセルはクロスセルよりも簡単に導入することができます。顧客から注文を受けたとき、一声かけるだけです。高いものを勧めると「嫌がられるのではないか」と気にする人もいますが、しつこくしなければ顧客はそれほど気にしていないものです。
3.返金保証を付ける
返金保証とは、顧客が購入した商品・サービスに満足しなかった時、購入代金を全額返金するというものです。
返金保証は顧客が負うリスクを完全に取り除くことになります。顧客からすれば全くリスクがないわけですので、競合する他社からではなく、あなたの会社から商品・サービスを購入するようになります。
また、返金保証は顧客からは企業の自信と誠意の表れと捉えられますから、ブランドイメージを向上させ、企業への信頼感も高まります。
4.他社の顧客名簿を利用する
近年、企業にとって新規顧客を獲得することはますます困難になっています。また、それに係るコストは企業経営を圧迫します。その背景には、以下のような多角的な要因が複雑に絡み合っています。
1. 顧客ニーズの多様化と高度化
現代の顧客は、インターネットやスマートフォンの普及により情報収集や比較検討が容易になり、より個性化・高度化されたニーズを持つようになっています。画一的な商品やサービスでは満足できず、自分に最適なものを求める傾向が強まっています。
2. 競争の激化
市場は飽和状態に近く、同じような商品やサービスを提供する企業がひしめき合っています。新規参入も容易になり、顧客の獲得競争は激化しています。
3. マーケティングチャネルの複雑化
インターネットやSNSの普及により、顧客との接点が多様化しています。従来のテレビCMや新聞広告だけでは顧客にリーチできず、効果的なマーケティング戦略を構築することが難しくなっています。
4. 顧客との信頼関係構築の難しさ
情報過多の現代社会において、顧客は企業に対して不信感を抱きやすくなっています。長期的な視点で顧客との信頼関係を築き、ロイヤルカスタマーを獲得することが重要になっています。
しかし、他社の顧客名簿を利用することで上記の問題をクリアできる可能性が高まります。クレジットカードの請求明細を紙で受け取っている人は、請求明細と併せて様々なパンフレットやチラシが同梱されていることをご存じだと思います。
これらのパンフレットやチラシは、送付主のクレジットカード会社以外の物も含まれていることが多くあります。旅行会社、保険会社、イベント会社など、実に多くの企業のものがあります。
私の知人が経営する法律系事務所では、毎月送付するニュースレターに、損害保険、レンタルオフィス、貸会議室、税理士法人、社会保険労務士法人等のチラシを同梱しています。
自社の商品・サービスとシナジー効果が得られる業界に属する企業に提案してみるということを一考してみると良いと思います。
5.社内に眠る名刺を活用する
名刺交換は、ビジネス上の儀礼のようになっている側面がありますよね。せっかくいただいた名刺を最大限生かし切っている企業はそう多くはありません。
あなたの会社では、過去に交換した名刺をデータベース化し営業等に活用されているでしょうか?
もし、そういったことをしていないのであれば、社内にある名刺をかき集めて、さっそくデータベース化しましょう。名刺は宝の宝庫です。名刺には、顧客の名前、役職、会社名、連絡先などの貴重な情報が詰まっています。また、自社の商品・サービスに関心を持つ可能性のある潜在顧客の情報とも言えます。
6.SNSを活用する
SNSの利用は基本は無料、または低コストです。しかし、運用次第ではその効果はテレビにも決して引けを取らない威力を持ち合わせています。
顧客と直接的なコミュニケーションを図ることもできるので、顧客からのコメントや質問に迅速に対応すれば、顧客満足度向上に繋げることも可能です。
また、SNSを通じて、従業員を巻き込んだマーケティング活動を行うことができます。従業員の熱意が伝わるコンテンツを発信することで、顧客との信頼関係を築き、ブランドイメージを向上させることができます。
例えば、外食産業の吉野家では、Twitterで従業員が考案したオリジナルメニューを投稿するキャンペーンを実施し、大きな話題となりました。このキャンペーンを通じて、従業員のモチベーションとブランドイメージの向上に成功しています。
7.プレスリリースを配信する
プレスリリースは、企業や団体が独自の情報や新製品などをメディアに発信するための公式文書のようなものです。適切なプレスリリースを作成することで、メディアに取り上げてもらい、費用をかけずに多くの人に商品・サービスを知ってもらうことが可能です。
プレスリリースの作成にかかる費用は内製化すれば0円です。また、その配信に関しても数万円程度です。メディアに取り上げられれば広告費に比べて費用対効果が非常に高く大きな成果を期待することができます。
また、プレスリリースの情報は、広告よりも信頼性が高く、消費者に安心感を与えます。信頼できる企業や製品だと認識されれば、購買意欲も高まります。前述しましたが、近年、消費者は「情報過多」に陥っており、何を信じていいのか分からなくなっているという傾向があります。そんな中で、企業が公式に発信するプレスリリースは信頼できる情報源として消費者に受け入れられやすくなっているとも言えます。
以上、7つの方法をご紹介しました。
少しでも参考になれば幸いです。
本日もお読みいただきありがとうございました。