記念日マーケティングという言葉を聞いたことがありますか?
初めて聞いたという方も多いかもしれません。
記念日マーケティングとは、企業や団体が独自に定めた記念日や、既存の記念日を自社の商品・サービスと結び付け、認知度向上や売り上げアップ、顧客との関係強化などを目的としたマーケティング手法です。
記念日マーケティングには二つの方法があります。
1.すでにある記念日に自社の商品・サービスを結び付けてマーケティング施策を行う
2.自社で新たな記念日を制定し、それに自社の商品・サービスを結び付けてマーケティング施策を行う
では、それぞれについてご紹介します。
1.すでにある記念日に自社の商品・サービスを結び付けて行うマーケティング施策
具体的には、以下のような施策があり、なじみの深いものとなっています。
◆記念日に合わせたキャンペーンやセールの実施
・バレンタインデーにチョコレートのセールを行う
・クリスマスにケーキの予約キャンペーンを行う
◆記念日をテーマにした商品やサービスの開発・販売
・母の日向けの花束やギフトセットを販売する
・父の日向けのゴルフ用品を販売する
◆記念日に関連するイベントやコンテンツの企画・運営
・ハロウィンに仮装パーティーを開催する
・世界猫の日に合わせて猫カフェのイベントを行う
◆SNSやブログなどで記念日に関する情報を発信
・バレンタインデーの豆知識を紹介する
・クリスマスにおすすめのデートプランを紹介する
このように見ていると、記念日マーケティングは普段いたるところで目にすることができます。
2.自社で新たな記念日を制定し、それに自社の商品・サービスを結び付けて行うマーケティング施策
自社以外の企業・団体が制定した記念日を利用するのもいいのですが、自社で記念日を作ってしまうという方法もあります。
「記念日って勝手に作れるの?」と思う方もいらっしゃると思いますが作れるんです。
◆記念日の作り方
記念日を制定することは法律によって規制されているわけではありませんから、勝手に記念日を作っても何ら問題ありません。
しかし、「●月●日は〇〇〇〇〇の日です」と勝手に決めても、世間はそれを認めてくれません。そこで記念日の制定は「一般社団法人日本記念日協会」を利用しましょう。
一般社団法人日本記念日協会は、現在、日本で唯一の記念日の認定団体です。
下記にリンクを貼っておきますね。
記念日を登録するには審査があります。また、審査をクリアした後、実際に登録するには登録料が必要となります。登録料は1件あたり15万円となっています。
この「15万円」という価格は安いと感じます。
仮に、制定した記念日が世間から見て一般的なものとなり、国民誰もが認知している状態となるとその経済的な効果は計り知れない額になるでしょう。
また、国民全体が認知するようなレベルにならなくても、毎年メディアに取り上げられる確率が高くなることを考えるとやはり安いと言えます。
このように、記念日マーケティングは比較的低コストで実施できるわりに、大きな効果が期待できるマーケティング手法です。また、消費者に特別な体験や価値観を提供することで、顧客との良好な関係を築くこともできます。
◆記念日マーケティングを成功させるポイント
記念日マーケティングを成功させるために、以下の5つのポイントを意識することが重要です。
1. 目的に合わせた戦略と施策を考える
記念日マーケティングを成功させるためには、まずどのような目的を達成したいのかを明確にすることが重要です。認知度向上なのか、顧客とのエンゲージメント強化なのか、売上アップなのか、目的によって必要な施策は異なってきます。
目的が決まったら、その目的に合った戦略と施策を具体的に考えましょう。例えば、認知度向上を目的とする場合は、SNSやメディアを使った情報発信に力を入れることが効果的です。一方、顧客とのエンゲージメント強化を目的とする場合は、体験型イベントやキャンペーンなどを実施することが有効です。
2. 商品・サービスと関連する日付に制定する
当然のことですが、記念日マーケティングを行う際には、商品・サービスと関連する日付に制定することが重要です。関連性のある日付を選ぶことで、消費者に記念日を覚えやすく、商品・サービスとの結びつきを強くすることができます。
3. 継続してイベントを行う
記念日マーケティングは、単発のイベントで行うよりも、継続的にイベントを行うことで効果を高めることができます。毎年同じ時期にキャンペーンを実施したり、記念日に関する情報を定期的に発信したりすることで、消費者に認知されやすくなり、顧客とのエンゲージメントも高まります。
4. 消費者参加型のキャンペーン等を実施する
消費者参加型のキャンペーン等を実施することで、消費者の関心を高め、エンゲージメントを高めることができます。例えば、SNS上で写真を投稿するキャンペーンや、アンケートを実施するキャンペーンなどが効果的です。
消費者参加型のキャンペーンを行う際には、参加者にインセンティブを提供したり、優秀作品を選定して表彰したりすることで、より多くの消費者を巻き込むことができます。
5. 効果を測定し、改善していく
記念日マーケティングの効果を測定し、改善していくことは非常に重要です。例えば、キャンペーンの参加者数や売上、SNSのエンゲージメント率などを指標として、効果を測定することができます。
効果測定の結果に基づいて、次回のイベントでは施策を改善していくことで、より効果的な記念日マーケティングを行うことができます。
◆記念日マーケティングのメリット
では最後に記念日マーケティングを行うメリットをまとめておきますね。
1. 費用対効果が高い
記念日マーケティングは、比較的低コストで実施できるマーケティング手法です。高額な広告宣伝費をかけることなく、効果的なマーケティング活動を行うことができます。例えば、SNSを活用した情報発信や、ブログ記事の投稿などは、費用をかけずに実施することができます。また、顧客参加型のキャンペーンを実施することで、顧客自身に宣伝活動を行ってもらうことも可能です。
2. 認知度を向上できる
記念日マーケティングは、商品・サービスの認知度を向上させる効果があります。記念日に合わせたキャンペーンやイベントを実施したり、記念日に関する情報を発信したりすることで、メディアに取り上げられたり、消費者に認知されやすくなります。認知度が向上することで、商品・サービスの検討率が高まり、売上アップにも繋がります。
3. 安定した売上を見込める
記念日は毎年訪れるため、売上を安定的に確保できるという大きなメリットがあります。季節限定商品とは異なり、毎年一定の需要が期待できるため、長期的な販売戦略を立てやすいという点も魅力です。
4. 顧客とのエンゲージメントを高める
記念日にちなんだキャンペーンを行うことで、顧客とのエンゲージメントを高めることができます。特別な日にちなんだ商品やサービスを提供することで、顧客に特別な体験を提供し、ブランドへのロイヤルティを高めることができます。
5. 節目となる年には特別な企画で盛り上げることができる
5周年や10周年といった節目の年には、特別な企画を行うことで、より大きな盛り上がりを演出することができます。限定商品やサービスの販売、記念イベントの開催など、顧客にサプライズを提供することで、ブランドへの認知度を高め、顧客との関係をさらに深めることができます。
いかがでしたでしょうか?
記念日マーケティングは、様々な企業や団体で活用されています。
自社の商品・サービスに合った記念日を見つけるまたは制定して、ぜひ記念日マーケティングを実践してみてください。