どんな会社でもWebサイトからの集客において重要となる検索キーワードが複数あります。
この検索キーワードを検索エンジンに打ち込んだ時、ライバル会社のWebサイトが、自社のWebサイトよりも検索結果の上位にあるのは気持ちのいいものではありませんよね。
その検索順位が収益を上げる上で非常に重要なキーワードである場合には「なんとか●●●●会社よりもうちのサイトを上位に表示できないものか」と考えるでしょう。
重要検索キーワードでの検索結果が上位のライバル会社のWebサイトは、まさに「目の上のたんこぶ」といったところでしょう。
そこで、本日の記事では、狙ったキーワードでライバルサイトよりも上位に表示させる一つの考え方という内容でお届けします。
(※本日の記事で書いたことを実行すれば、必ずライバル会社のWebサイトより上位に表示されることを保証するものではありません。あくまで一つの考え方ということです)
どうすればライバルサイトよりも上位表示できるのか?
さて、検索エンジンの検索結果ランキングを決める代表的な要素には次のようなものが考えられます。
(※他にも多くの要素があります)
1.ユーザーが求める情報の網羅性
2.滞在時間
3.直帰率の低さ
4.被リンク数
5.再訪ユーザー数
6.ドメイン年齢
7.権威性
8.表示速度
9.情報の新鮮度
10.サイトの規模
ライバルのWebサイトよりも上位表示したいと考えても、ここにあげた項目の全てを網羅したSEO対策を施すことはなかなか難しいものです。社内にSEO対策専門の実行部隊があれば、これらの作業は可能となりますが、大企業でない限りまず難しいと言えるでしょう。また、外部にこれらの作業を外注した場合の費用は決して安いとは言えません。
そこで提案したいのが、SEO対策は「ユーザーが求める情報の網羅性」に全ての力を注ぎ込むということです。
わかりやすく説明すると、例えば「糖質制限ダイエット」で検索をしているユーザーがいるとします。そのユーザーが閲覧したサイトには、糖質制限ダイエットのやり方は掲載されていたものの、糖質制限をすることによって、体にどのような悪い影響が出るのかについては記載がなかったとします。このとき検索ユーザーが糖質制限が体に与える影響について知りたいと思っていた場合には、ほかのWebサイトに移っていってしまいます。(※糖質制限ダイエットが身体にどのような悪影響を与えるのかを知りたい人は「糖質制限ダイエット 身体への悪影響」という複数キーワードで検索するだろうと思い込んではいけません。)
しかし、糖質制限ダイエットというキーワードを使い検索する人が知りたいと思っていること全てがそこに分かりやすくかつ読みやすく記載されていれば、ユーザーは他のWebサイトに移ることなくそのサイトを読み続けることでしょう。
検索エンジンの本来の目的を考えてみれば分かりますが、検索エンジンの本来の目的は、ユーザーが探している情報、知りたい情報を的確に上位に表示させることです。
上位に表示させたWebサイトに記載されている情報が的外れのものであることが頻繁にある場合、ユーザーはその検索エンジンに満足しませんから、ライバル企業の検索エンジンを使うようになってしまいます。
検索エンジンを提供する会社としてはそれは絶対に避けたいわけです。よって、たくさんあるランキングを構成する要素の中でも「ユーザーが求める情報の網羅性」が一番大事だと思われます。
ドメイン年齢の古さや、被リンク数の多さなどは、すぐに対策できるものではありません。時間が必要です。たとえドメイン年齢が古く、被リンクが多いWebサイトであったとしても、ユーザーが求める情報がそこに記載されていなければ何の意味もありませんので、検索エンジンはそういったWebサイトを上位に表示することはなくなるはずです。
また、ユーザーが求める情報の網羅性を満たすことは、コンテンツを作り込むだけですから、文章を書く労力を惜しまなければ比較的容易であるとも言えます。つまり自助努力で何とかなる可能性が高いのです。
具体的な実行手順
ではここから、具体的に「何をどのように進めていけばいいのか」ということについて書いていきます。
STEP1.上位表示させたいキーワードの検索結果1位から10位の見出しをチェック
SEOにおける「見出し」とは、Webページの構造を整理し、コンテンツの階層を明確にするための重要な役割を持ちます。見出しはHTMLで「hタグ」として表現され、h1からh6までのタグがあります。
これらのタグは、大見出しから小見出しまでの階層を示し、検索エンジンがページの内容を理解しやすくするとともに、ユーザーがコンテンツを読みやすくする役割を果たします。
具体的には、以下のような階層構造があります。
h1タグ: ページ全体の主題やタイトルを示す最も重要な見出しです。通常、ページに1つだけ存在します。
h2タグ: 大見出しとして、ページ内の主要なセクションや章を示します。
h3タグ: h2タグの下にある中見出しで、セクション内のサブトピックを示します。
h4~h6タグ: さらに詳細な情報や補足を示すために使用されます。
SEO対策においては、これらの見出しタグを適切に使用することで、検索エンジンにコンテンツの構造を伝え、ページの検索ランキングを向上させることができます。
また、各見出しをページの目次のようにページ上部に表示していれば、検索ユーザーにとっては「本の目次」のような役目を果たすことになり、Webサイトを「読むか読まないか」を短い時間で判断できることになります。
下記の画像は見出しを目次のように表示している例です。
【画像は弊社のホームページ「PR会社とは」のページから】
※このような目次形式の表示は全てのサイトにおいて表示されるわけではありません。
この見出しがユーザーの欲求をすべて満たした構成になっていることが一番重要となります。
そこで、検索結果の1位から10位以内の全てのWebページの見出しをチェックするわけです。10位以内に入っているWebサイトの見出しの内容を全て網羅することができれば、ユーザーが求めている情報を漏らすという確率は低くなっていきます。
また、10位以内に入っているWebサイトの全てが見落としていて、ユーザーが欲している情報もあるかもしれません。そういった情報を見つけることができ、それを自社のWebサイトに記載すれば、ライバルサイトよりも上位に表示される確率は格段に高くなると言えます。
見出しのチェックは人力で行っていたのではとても時間がかかってしまい大変な作業になってしまいますので、ここではツールを使ったほうが便利です。見出しをチェックできるツールをご紹介しておきます。
見出しのチェックにはラッコキーワードというツールを使うと便利です。
使い方は簡単です。
1.赤線で囲われてるところに上位表示したいキーワードを入力して、青線の中の「∨」をクリックし、表示されるメニューの中から「見出し抽出」をクリックし「虫眼鏡」のアイコンをクリックします。
2.1位から20位のウェブサイトの見出しの一覧が表示されます。
【※下記の画像は「ダイエット」で見出しを抽出したものの一部です】
STEP2.見出しの再構成
表示された見出しの一覧をパソコンの画面を見ながら抜き出していたのでは時間がかかってしまいますので、画面右上にある「CSVダウンロード」をクリックし、CSVファイルにエクスポートしてしまいましょう。そして、それをプリントアウトするなどして、自社のWebサイトに使う見出しをピックアップしていきます。
その際に気をつけなくてはいけない事は、ライバルサイトの見出しをそのまま使用しないことです。SEO対策でライバルサイトの見出しをそのまま使用することには問題があります。そのまま使用すると検索エンジンに「コピーコンテンツ」と見なされる危険性と著作権侵害のリスクもあります。
検索エンジンは独自のコンテンツを好み、重複するコンテンツは評価を下げる傾向にあります。そのため、他サイトの見出しをそのままコピーするのではなく、オリジナルの見出しを作成することが重要です。競合サイトの見出しを参考にしつつも、自社サイト独自の価値を提供する見出しを考えることが望ましいです。
STEP3.見直しをする
見出し構成が決まったら、1日~2日、時間を空けて再度考えた見出しを見直しましょう。その時のポイントは次の一つに搾られます。
「作成した見出しの一覧は検索ユーザーのニーズをすべて満たしているか?」
これにつきます。
人の価値観は多様です。
「え!?そんなこと知りたいの?」と感じることを探しているユーザーもいるでしょう。
そのため、漏れがないかあらゆる角度から検討します。できれば自分一人で考えるよりも複数人の意見を聞くようにします。また、「Yahoo知恵袋」「OKWEB」などのQ&Aサイトでどのような質問があるのかをチェックするのもいいでしょう。
STEP4.記事の作成
見出しの見直しが終わったら、いよいよ記事の執筆を行います。
その時の注意点は記事の文字数です。
文字数が多いからいいというわけではありませんが、コンテンツの充実度を検索エンジンはチェックしています。文字数とコンテンツの充実度は比例しやすいので、せめてライバルサイトの文字数よりも多く文字を書くようにします。
ライバルサイトの文字数は、見出しを抽出した画面の右端(赤線枠内)に表示されています。
「ダイエット」で1位のWebサイトは文字数が「17936文字」あることが分かります。
また、文字だけのページは嫌われてしまいますから「画像(絵・写真)」「グラフ」「表」「動画」など、コンテンツリッチにしていきます。
説明は以上となります。
繰り返しになりますがライバルサイトよりも上位表示させたいなら、そのポイントは次の1点に集約されます。
★ユーザーが求める情報の網羅性★
ユーザーが知りたいことがすべて記載されているページを作れば、SEO指標である直帰率の低さ、滞在時間などは自然に向上してきます。
内容が充実したコンテンツを作り込むのは労力のかかるものです。しかし、その分見返りもあります。
記事を作り込む時間がなかなか確保できないのであれば、執筆の部分を外注化するなどの手もあります。また、生成AIを補助的に使うという方法もあります。
いろいろと工夫すれば労力を減らせることもできますので、研究してみてはいかがでしょうか?
本日は長い文章をお読みいただきありがとうございました。