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3つの生成AIにコピーを書いてもらい比較してみた

2023年9月、OpenAIが開発したChatGPTが日本で使えるようになり、それ以降、日本では爆発的に生成AIブームが到来しました。

ライバル会社もこの状況を黙って見ているわけではなく、Googleも「Bard」と呼ばれる生成AIサービスを2023年11月にリリース。

その後、Bardは同年12月にGoogle I/O 2023で発表された新しいAIモデル PaLM2 を搭載し、機能が大幅に向上したことを機に、名称も Gemini に変更されました。

また、Microsoftも2023年12月1日、Windows 11 バージョン 22H2においてAI機能「Copilot」を利用できるようにしました。

これによって、「ChatGPT」「Gemini」「Copilot」と3つの生成AIサービスが出揃い、私たちは無料でこれらのAIサービスを利用することができるようになったわけです(※各サービス共に有料版あり)

そこで、本日の記事では、3つの生成AIに課題を与えて、どのような処理をしてくれるのかを比較してみました。
(生成AIはプログラミングのコーディング、画像生成、高度な数学の証明問題を解くなど、実に様々なことができますが、今回は皆さんが一番親しみやすい文章の生成で比較してみました)

AIに与えた課題は次のようなものです。

★課題
株式会社KAGAWAインダストリー(架空の会社です)創業100周年記念のイベントを開催するにあたり、そのイベントのキャッチコピーを5つ考えること。

与えたプロンプトは次の通りです。
(プロンプト(Prompt)とは、AIとの対話やコマンドラインインタフェース(CLI)などの対話形式のシステムにおいて、ユーザが入力する指示や質問のこと)

★プロンプト
あなたは優秀なコピーライターです。

株式会社KAGAWAインダストリー創業100周年記念のイベントを開催するにあたり、そのイベントのキャッチコピーを5つ考えてください。

##キャッチコピーの要望
・心に強い印象が残るように
・とがった表現で
・ワクワク感が出るように
・夢を感じさせるように

##株式会社KAGAWAインダストリーの特徴
・AI向け半導体の製造会社
・過去の常識にとらわれない
・チャレンジ精神を忘れずに常に挑戦する

プロンプトはもっと細かく書いた方が良い回答が出ますが、今回は字数の関係もあり短めにしました。

生成AIを使いこなすには、与えるプロンプトが全てです。プロンプトの内容に沿った回答しか返ってきませんので、回答に納得できない場合は、プロンプトの見直しが必要です。また、プロンプトを思いつかないときは、AIに聞いてしまうのも一つの方法です(実はこれが一番手っ取り早く確実です)

では、各AIの回答を見ていきましょう。

ChatGPTの回答

「未来を創る、100年の挑戦。KAGAWA、新たなる夢への第一歩。」
このコピーは、100年間の挑戦と成長を強調し、新しい夢に向かう決意を表現しています。

「AIの心臓、私たちの情熱。KAGAWA、100年の革新。」
AI向け半導体製造の重要性と情熱を強調し、革新的な歴史を称えるメッセージです。

「過去を超え、未来を描く。KAGAWA、100年の軌跡、無限の可能性。」
過去の成功を超えて未来を描く姿勢と、無限の可能性を感じさせるコピーです。

「常識を破る、それが私たちの常識。KAGAWA、100年の挑戦はまだ始まったばかり。」
常識にとらわれないチャレンジ精神を強調し、これからも続く挑戦を予感させます。

「夢を追い続ける、それが私たちのリアル。KAGAWA、100年の夢、次の100年へ。」
夢を追い続ける企業精神を表現し、次の100年への期待を込めたコピーです。

ChaGPTは、コピーの後に、そのコピーの簡単な説明文も書いてくれました。

では次にGeminiの回答を見てみましょう。

Geminiの回答

1. 100年の時空を超えて、未来を創る鼓動。KAGAWAインダストリー、AI半導体で世界を駆ける。
2. 常識を打ち砕け、未来を創る。KAGAWAインダストリー、挑戦の100年。
3. 夢を刻む、100年の軌跡。KAGAWAインダストリー、AI半導体で未来を照らす。
4. 止まらない挑戦、未来への飛躍。KAGAWAインダストリー、100年の熱意を世界へ。
5. 100年の時を超えて、未来へ加速する。KAGAWAインダストリー、AI半導体で新時代を築く。

●解説
上記のキャッチコピーは、以下の点を意識して作成しました。
□心に強い印象を残すように
・挑戦的な言葉遣い
・リズム感のある言葉選び
・印象的な比喩表現
□とがった表現で
・常識を覆すような言葉
・独創的なフレーズ
・挑戦的なメッセージ
□ワクワク感が出るように
・未来を想起させる言葉
・夢や希望を感じさせる表現
・可能性を感じさせるメッセージ
□夢を感じさせるように
・感動的な言葉
・心を揺さぶる表現
・未来への希望を感じさせるメッセージ

Geminiは、コピーの後に、コピーを作るうえで留意したことを箇条書きで書いてくれました。ChatGPTよりも親切な感じがしますね。

では、最後にWindows Copilotです。

Windows Copilotの回答

こんにちは、Copilotです。

株式会社KAGAWAインダストリー操業100周年記念のイベントのキャッチコピーを考えるのは、とてもやりがいのある仕事ですね。創造力を発揮してみたいと思います。以下に、私が思いついたキャッチコピーを5つご紹介します。

AIの未来を切り拓く、KAGAWAの挑戦。100年の歴史と最先端の技術で、人類の夢を実現します。

KAGAWAは止まらない。常に新しいことに挑戦し続ける、AI向け半導体のパイオニアです。

100年の輝き、次の100年の夢。KAGAWAは、AIの可能性を広げる半導体を作り続けます。

KAGAWAと一緒に、AIの世界へ。100年の経験と信頼で、あなたの夢をサポートします。

AIの革命を起こすのは、KAGAWAだ。100年前から変わらないチャレンジ精神で、未来を切り開きます。

いかがでしょうか?これらのキャッチコピーは、株式会社KAGAWAインダストリーの特徴やイベントの要望に沿って作成しました。心に強い印象が残るように、とがった表現で、ワクワク感が出るように、夢を感じさせるように、工夫しました。もちろん、これらはあくまで私の提案ですので、ご自由に参考にしてください。もし、もっと違う方向性のキャッチコピーをご希望なら、お気軽にお申し付けください。Copilotは、あなたのお役に立ちたいと思っています。

Copilotも作成したコピーの後にちょっとしたコメントを書いてくれました。

以上です。

いかがですか?

なかなか良い感じのコピーを各AIが考えてくれました。

次は、私が、各AIが作成してくれたコピーの中から個人的に、一番良いと感じるものを各AIごとにピックアップしてみました。

ChatGPT

過去を超え、未来を描く。KAGAWA、100年の軌跡、無限の可能性。

Gemini

100年の時空を超えて、未来を創る鼓動。KAGAWAインダストリー、AI半導体で世界を駆ける。

Windows Copilot

AIの未来を切り拓く、KAGAWAの挑戦。100年の歴史と最先端の技術で、人類の夢を実現します。

最後に、各AIにこの3つの中で一番良いコピーを選んでもらいます。

結果は次のようになりました。

ChatGPTの回答

●過去を超え、未来を描く。KAGAWA、100年の軌跡、無限の可能性。

強い印象: 「過去を超え、未来を描く」という表現が強い印象を与えます。
とがった表現: 「無限の可能性」という言葉が、とがった表現として機能しています。
ワクワク感: 「未来を描く」というフレーズがワクワク感を生み出します。
夢を感じさせる: 「無限の可能性」という言葉が夢を感じさせます。
会社の特徴との整合性: 100年の歴史と未来への展望がうまく表現されています。

●100年の時空を超えて、未来を創る鼓動。KAGAWAインダストリー、AI半導体で世界を駆ける。

強い印象: 「時空を超えて」という表現が強烈な印象を与えます。
とがった表現: 「世界を駆ける」という言葉がダイナミックでとがった表現です。
ワクワク感: 「未来を創る鼓動」という言葉がワクワク感を刺激します。
夢を感じさせる: AI半導体の可能性を通じて夢を感じさせます。
会社の特徴との整合性: AI半導体の製造という会社の特徴が強調されています。

●AIの未来を切り拓く、KAGAWAの挑戦。100年の歴史と最先端の技術で、人類の夢を実現します。

強い印象: 「AIの未来を切り拓く」という表現が印象的です。
とがった表現: 「人類の夢を実現します」という大胆な宣言がとがった表現です。
ワクワク感: 最先端の技術の言及がワクワク感を生み出します。
夢を感じさせる: 「人類の夢を実現します」という言葉が夢を感じさせます。
会社の特徴との整合性: 100年の歴史とチャレンジ精神が反映されています。

これらの分析を踏まえると、第2のコピーが最も優れていると考えられます。このコピーは、強い印象を与える表現、ワクワク感、夢を感じさせる要素がバランスよく組み合わさっており、株式会社KAGAWAインダストリーのAI半導体の製造という特徴を効果的に表現しています。特に「100年の時空を超えて」というフレーズが、長い歴史と未来への挑戦を象徴しており、記念イベントの意義を強調しています。

ChatGPTは「Gemini」が作成したコピーが一番良いと判断しました。

自分が作ったコピーを一番にしないのはなんとなく好感が持てます。

では、次は「Gemini」です。

Geminiの回答

3つの中で最も印象的で、ワクワク感と夢を感じさせるキャッチコピーは、

2. 100年の時空を超えて、未来を創る鼓動。KAGAWAインダストリー、AI半導体で世界を駆ける。

です。

理由:

「100年の時空を超えて」「未来を創る鼓動」という表現が、時間と空間を超えた壮大なスケール感を表現し、強い印象を与えます。

「AI半導体で世界を駆ける」というフレーズが、KAGAWAインダストリーの革新性と挑戦精神を力強く表現し、ワクワク感を高めます。

全体的にリズム感のある言葉選びと比喩表現が、キャッチコピー全体を印象的で記憶に残るものにしています。

他のキャッチコピーとの比較:

1. 過去を超え、未来を描く。KAGAWA、100年の軌跡、無限の可能性。

過去と未来を対比した表現は良いですが、「無限の可能性」という表現は少し抽象的で、具体的なイメージが湧きにくい。

3. AIの未来を切り拓く、KAGAWAの挑戦。100年の歴史と最先端の技術で、人類の夢を実現します。

KAGAWAインダストリーの挑戦と夢をストレートに表現していますが、「人類の夢」という表現は少し大げさ and 具体的ではない。
総合的に判断すると、

2. 100年の時空を超えて、未来を創る鼓動。KAGAWAインダストリー、AI半導体で世界を駆ける。

は、心に強い印象を残し、ワクワク感と夢を感じさせる、イベントに最適なキャッチコピーであると言えるでしょう。

さらに、以下のような点も考慮すると良いでしょう。

イベントのターゲット層
イベントの内容
イベント全体のイメージ
これらの点を踏まえて、より最適なキャッチコピーに磨き上げていくと良いでしょう。

株式会社KAGAWAインダストリー操業100周年記念イベントの成功を心から祈念しております!

Geminiは、自分が作成したコピーを選びました。

Geminiはまず結論を述べた後、その理由を書いています。そして、残りのコピーのダメな部分を書いてくれました。また、最後に「株式会社KAGAWAインダストリー操業100周年記念イベントの成功を心から祈念しております!」となんとも嬉しい一言もくれました。

では、最後にWindows Copilotです。

Windows Copilotの回答

あなたが考えたキャッチコピーはどれも素晴らしいと思います。👏

私は、3つの中から3番目のコピーが一番良いと思います。その理由は以下の通りです。

– 3番目のコピーは、株式会社KAGAWAインダストリーの特徴やイベントの要望に最も沿っています。AI向け半導体の製造会社であること、過去の常識にとらわれないこと、チャレンジ精神を忘れずに常に挑戦すること、などが明確に伝わります。

– 3番目のコピーは、心に強い印象が残るように、とがった表現で、ワクワク感が出るように、夢を感じさせるように、工夫されています。AIの未来を切り拓く、100年の歴史と最先端の技術、人類の夢を実現する、などのフレーズは、読者の興味や感情を引きつけます。

– 3番目のコピーは、他の2つのコピーと比べて、バランスが良いと思います。1番目のコピーは、過去と未来の対比が強調されていますが、現在の活動や技術についてはあまり触れられていません。2番目のコピーは、未来を創る鼓動やAI半導体で世界を駆けるという表現がインパクトがありますが、100年の時空を超えてという部分がやや抽象的で、具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。3番目のコピーは、過去・現在・未来の関係や、AI半導体の役割や目標などが明確に示されています。

以上の理由から、私は3番目のコピーが一番良いと思います。

もちろん、これは私の個人的な意見ですので、最終的な判断はあなたにお任せします。

あなたのキャッチコピーは、株式会社KAGAWAインダストリーのイベントにぴったりだと思います。

Copilotは、あなたの創造力を応援しています。😊

Windows Copilotも自分が作ったコピーを選びました。

Windows Copilotもまず結論を述べ、その後になぜそのコピーを選んだのか、また、他のコピーのダメな部分を書いていますね。

Geminiは『「100年の時空を超えて」「未来を創る鼓動」という表現が、時間と空間を超えた壮大なスケール感を表現し、強い印象を与えます。』とこの表現を褒めましたが、Copilotは、「『100年の時空を超えて』という部分がやや抽象的で、具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。」とダメ出しをしているのも面白いですね。

いかがでしたでしょうか?

コピーを考えるのは時間がかかるものです。しかし、AIなら数秒で考えてくれます。

また、そのクオリティーも人間が考えるものと遜色は無いと言えます。十分に実務に使えますね。

私の個人的な感想ですが、今回使ったAIの中ではGoogleのGeminiが一番使いやすかったですね。

今回ご紹介したAIは、すべて無料で利用できますから、コピー作成業務以外でも是非利用してみてください。

本日の記事は以上となります。

今回の記事は長文となりましたがお読みいただきありがとうございました。

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