本格的に寒くなってきましたね。私は、寒くなると鍋物が無性に食べたくなります。あなたはどうですか?
鍋物は、基本的に具材と出汁やスープを混ぜるだけなので、とても簡単に作ることができますよね。出汁やスープも市販のものを使えば失敗することもありません。ずぼらな私にはピッタリの料理なんです(料理とは言わないかな?)
鍋物に使う材料を購入するため、スーパーに行くのも大好きです。私の家の近くには、大手のスーパーが4店舗あり、その中でもヨークマートが一番のお気に入りなんです。品揃えが自分の好みにあっていて、セルフレジがたくさんあるので支払いのため、行列に並ぶ必要もないからなんです。
で、つい先日、ヨークマートに行っているときに、ふと「スーパーってどうやってPRしているんだろう?」「集客のためのマーケティングってどうなっているんだろう?」って感じたんですよね。
私はチラシしか思いつきませんでした。でも、最近は新聞を購読している人は激減していますから、数的に言ってもチラシの効果は昔ほどではないと思います。
私自身、紙の新聞は取っていませんからチラシは手に入りません。また、家の近くにある4つのスーパーの中からヨークマートに通うようになった要因も、品揃え、セルフレジの充実という理由でした。
また、スーパーに来ている年齢層を客観的に見てみると、若い世代(大学生や若年の社会人)って少ないですよね。よく見かける顧客層は「主婦」「女性」「夫婦」「高齢者」です。
若い世代は「コンビニ」に行く人の方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
さて、そんな事を考えながらスーパーから帰ってきて豆乳鍋を作り、テレビを見ながら食べていたとき、どうしても先程感じた疑問を解消したくなり色々と調べてみました。すると、実にユニークなPRを行っているスーパーを見つけましたのでご紹介しますね。
それは「ベルク」という名前のスーパーです。
「ベルク?」って思った人も多いかもしれませんね。
実は私も知りませんでした。ベルクは埼玉県鶴ヶ島市に本社があります。「埼玉」「群馬」を中心に関東地方で約129店舗(2022年現在)を展開しています。イオン株式会社の持分法適用関連会社でもあります。
さて、このベルクが行ったPRを見ると「これがスーパーが行うPR?」と思ってしまうほど斬新というか、とにかく面白いんです!
3つほどご紹介しますね。
まず1つ目は「霊視体験!」
霊視体験ですよ。食品スーパーがです(笑)
これは、ベルクで購入した商品3,000円分以上のレシートをスマホで撮影して応募すると、8名に「霊視体験」が当たるというものです。霊視してくれるのは、吉本興業所属でお笑い芸人であり人気YouTuberでもある「シークエンスはやとも」さんです。この企画は大好評で正式な応募数は公表されていませんが、かなりの数の応募があり、お客様にも喜んでいただけたそうです。
2つ目は2021年のバレンタインの時期に行った企画。人気アイドルがお味噌汁を振る舞ってくれるというもの。
内容は、マルサンアイ(味噌と豆乳を製造販売する食品メーカー)の商品を含む3,000円以上のレシートで応募すると、なんとあの「『SKE48』がバレンタインデーなのにおみそ汁を振舞ってくれるイベントに招待される」というものです。
若い世代の客層はスーパーで「味噌」を購入するということは少ないですよね。しかし、この企画では、普段スーパーで味噌を買うことが少ないSKE48のファンがマルサンアイ商品を大量に購入したそうです。で、なんと、例年の半年分の商品が応募期間中に売れたとのこと!これは本当に凄いです。
そして、3つ目は2021年のクリスマスの時期に行った企画。内容は、TVアニメ「呪術廻戦」などで人気の声優・内田雄馬さんが、ベルク専属ソムリエ「大田崎慎也」というキャラに扮して店内放送を流すというもの。これは内田さんのファンの方なら痺れたでしょうね。こっそり録音された方も多かったかもしれませんね。
ここまで読んできて「あれ、なんか全部若い人向けの企画じゃないかな?」と感じたかもしれません。そうなんです。これらの企画はZ世代と呼ばれる若い人をターゲットとした企画。代表取締役社長の原島氏は「スーパーマーケットといえば、一般的にイメージする顧客層は主婦や女性、年齢の高い人たち」という固定概念に課題を感じていて、それを打開するべく、こういった企画を実践しているわけですね。
冒頭にも書いたようにスーパーの集客方法といえば「チラシ」が全てのような感じです。しかし、Z世代の人達はそもそも新聞をとっていない、読まないという世代です。チラシではZ世代にリーチするのはかなり難しい。そこで採用したのが「MMSマーケティング」という概念。
このマーケティング手法は、株式会社MMSマーケティング独自のマーケティング手法で、M2M2S(Media to Mobile to Store)の略称。メディアと店舗を、アプリやSNSなどのデジタル技術によってつなぐ新しい集客・販促手法で最近大きな注目を集めています。
M2M2Sが注目されている背景には、店舗を持つ企業が行うマーケティング活動において、以前にも増してその効果の数値化・可視化が求められていることが挙げられます。特にスーパーでは、その日のおすすめ商品やセールス商品を並べただけの、チラシを使ったマーケティング手法しか行っていないという側面が強いですね。しかし、ベルクの成功事例を受けて、業界でも新たなPR・マーケティングを行ってみようという意識が強くなってくるのではないでしょうか。
本日の記事は以上となります。
お読みいただきありがとうございました。