地方自治体のPR活動にも様々な形式があります。
最近では、自治体の首長、自らが先頭に立ったYoutubeやTwitterなどのSNSを使ったPR活動が目立ってきました。
タレントのようになっている首長も増えてきましたね。
しかし、今日は、それらとは違った、ちょっと珍しい地方自治体のPR活動をご紹介します。
家具の生産量で日本一を誇る、「福岡県大川市」と「武蔵野大学」のコラボによるPRです。
【画像は、武蔵野大学のWebサイトより引用)
大川市は、2015年から「街の魅力発信プロジェクト」のプログラムを実施しています。また、武蔵野大学では、薬学部以外の1年生全員が学外学修プログラム「フィールド・スタディーズ」に取り組むそうです。
フィールド・スタディーズとは、取材活動等を通じて地域が抱える諸課題の解決方法を検討・提案するものだそう。
農業や福祉等の現場での活動を実体験する国内外のフィールドワークと、武蔵野大学の専任教員による事前・事後学修によって構成されているそうです。
フィールド・スタディーズを通じて、座学では得られない「アクティブな知」の獲得をすることが最終的な目標です。
個人的に、この取組はすごくいいと感じます。
学生のうちにこういった経験をしていると、社会人になったとき、スタートダッシュが効くと思います。
座学からは知識を得ることはできますが、体験を得ることはできません。
個人的には、体験から得られる価値は、座学の数十倍あると思います。
座学から得られる知識で人生が変わることは少ないですが、体験からは人生が180度変わってしまうようなインパクトを得ることがありますから。
さて、2018年度は6名の学生が4週間に渡り、大川市で共同生活をしながら街の魅力の掘り起こしと、情報発信のためのPR映像の制作に取り組んだそうです。
映像制作会社が作成したPR映像ではなんのニュース性もありませんが、武蔵野大学の学生が作成したというところに大きなPR価値があります。
実際のPR映像を早く観たいものですね。
■福岡県筑後地域が活用する香港のインフルエンサー
B To Cの業界において、インフルエンサーの活用はもはや避けて通れないPR手法の一つかもしれません。
今日ご紹介するのは、前の記事に続いて九州の福岡県の筑後地区が外国人の観光客誘致に活用しているインフルエンサーの活用事例です。
2018年に日本を訪れた外国人観光客は、3,119万人を突破しました(日本政府観光局調べ)。2019年の今年は、ラグビーW杯があるので、ますます外国人旅行客が多くなりそうです。
そんな中、顕著になっているのは、リピーターとなって何度も日本を訪れている人が全体の60%以上と、とても多くなっているということです。
日本が大好きな外国人が増えてきている中、外国人が日本観光に求めるものも変わってきています。
そういった状況の中、筑後田園都市推進評議会(事務局:福岡県)は、「海外インフルエンサーを活用した、福岡県筑後エリア観光モデルコースPRプロジェクト」の第二弾を2018年12月上旬に実施しました。
今回のPRプロジェクでは、ターゲットを香港の旅行客に定め、香港で人気のある日本大好きYoutuberの方を招聘したのです。
筑後田園都市推進評議会は、国籍別に筑後エリアの観光モデルコースを作成するなど、そのPRに力を入れています。
筑後観光モデルコースとは、「筑後に行くなら、このルートがおすすめ!」とわかりやすくモデルコース化したものです。
中でも面白いのは、欧米向け、韓国向け、台湾・香港向けなど各国籍のニーズに応じて、最適なルートを提案していることです。
こういった提案は珍しいですし、とても面白い企画ですね。
ターゲットを香港に絞った理由は、高いリピート率にあるそうです。
香港・台湾からの訪日旅行客は、なんと8割以上がリピーターと群を抜いてリピート率が高くなっています。
またリピート率が高い外国人旅行客は、都市部よりも地方に出向き、”ドローカルな日本文化を体験したい!”という需要に変わってきているそうですよ。
今回選ばれた香港のPuiさん。
Puiさんのフォロワー実績は次のとおりです。
■Instagramフォロワー10,000以上
■Youtubeのチェンネル登録者数:64,000以上
■Facebookのフォロワー数:22,000以上
Puiさんは、香港のインフルエンサーさんの中で唯一と言っていいほど、日本旅行に焦点を絞って情報発信を行なっているそうです。
今回、Puiさんが作成した動画は次の2つ。
いかがですか?
とてもいい内容の動画に仕上がっていると思います。この動画、現在は二つ合わせて6.5万PVほどの視聴者数を獲得しています。
Puiさんのファンの人で日本びいきの方は、この動画を観たら福岡に行きたくなるでしょうね。
今後、日本への観光客誘致にはこういった海外のインフルエンサーの方達の活用が必須になってくるのでしょう。