シニア向け市場は巨大なマーケットです。
若者と違い消費できるお金も潤沢なことから各企業は、シニア向けの商品・サービスの拡充に力を入れています。
しかし、その思惑とは裏腹に苦戦が続いているようです。
例えば携帯・家電。
モバイル専門のマーケティングリサーチ機関であるMMD研究所が40代~60代の商品・サービスに関する購買動向調査」の結果を発表しました。
その発表によるとシニア層の4割がシニア層向けに販売されている携帯家電・デジタル商品に関し「魅力を感じない」と答えています。
販売する前には十分に市場を調査研究し商品を投入したはずなのになぜこのような結果になるのでしょうか?
この調査は、携帯や家電でしたが、その他の商品サービスに関しても同じような状況はあります。
その原因としては各個人の価値観の多様化とシニア層のセルフイメージの変化だと思います。
★価値観の多様化
20年くらい前まではシニア層が持つ価値観は割と画一的であったと感じます。
しかし、現在ではバラエティに富んだ生き方をする人が増えてきてそういった人の情報を素早く簡単に入手できる環境があります。
それらが要因となり、シニア層の価値観を多様化させているのではないでしょうか。
★セルフイメージの変化
美魔女という言葉があります。
40代、50代になっても30代の女性と変わらない、いえ、それ以上に美貌とスタイルを持つ人たちの事です。
40代をすぎた人にそれ相応のファッションやライフスタイルを提案しても本人たちの意識は20代、30代かもしれません。
セルフイメージが若い人に実年齢相応の商品・サービスを提案しても心には響かないのです。
商品・サービスの開発者、マーケティング、PR担当者は常に自分の価値観の固定化を疑う必要ある時代が到来しているのです。