今年の2月、私は実家の墓じまい(改葬)を行いました。
実家にある仏壇と墓石を処分、そしてその跡地を整地し、そこに入っていた遺骨を永代供養を行ってくれる東京のお寺に移したのです。
私は今、東京に住んでいて、実家は四国の徳島なのですが、これらの作業を行うにあたり大活躍してくれたのがGoogleの検索エンジンです。
インターネットがない時代であれば、東京にいながらにして徳島にある業者さんを探すことはおそらく困難を極めたと思います。しかし、検索エンジンのおかげで、東京にいながらにして、徳島にある業者さんを探し、比較を行い依頼をすることができました。
普段何気なく検索エンジンを使っていましたが、今回の件で検索エンジンというのは本当にありがたいというか、便利なものだなぁと改めて感じましたね。
墓石を処分する日には私も立会い、墓石処分を行う業者さんとお話をしました。
今では県外からの仕事の依頼のほとんどが検索エンジン経由で来るそうです。
「Googleさんには本当に感謝しかありません」と社長さんは仰っていました。
しかし、この業者さんは私が検索をする際に使ったキーワードで1ページ目に表示されていたため、私と縁が繋がることになったわけです。
これが3ページ目4ページ目に表示されていたら、私はこの業者さんにお仕事を依頼することはおそらくなかったでしょう。
こう考えてみると、とても当たり前の話なのですが、マーケティング的にもそして広報・ PR 的にも自社の見込み客となるお客様が検索に使うキーワードで自社のホームページを検索結果の上位に表示させておくということはとても重要なことです。
上位表示させることができないのであれば、見込み客から見れば、その会社はこの世の中に存在しないのとほぼ同じようなことになります。
最近のSEO対策は非常に複雑になり、難易度が向上しています。最新の様々なテクニックや情報を知らないと対応できなくなっている部分も多々あったりします。
このことによって、企業のWeb担当者はSEO対策業者の言葉を100%鵜呑みにし、その仕事をほぼ丸投げしている状況が多く見受けられます。
しかし、最新の技術やテクニックを持ち込まなくても、Googleが無償で提供する「検索エンジン最適化スターターガイド」に記載されていることをちゃんと実行していればそれなりに成果は上がってきます。
また、ここに書かれていることはそれほど難しいことは書かれていません。本当にSEOの基本的なことです。しかし、このガイドを読んでいるWeb担当者は少ないのではないでしょうか。
最新のテクニックや技術も重要ですが、それ以上に大切なことは、基本をちゃんと押さえるということでしょう。建物と同じで基本となる土台がちゃんとしていないとその上に何を積み上げても意味をなさなくなります。
そこで本日は、このマニュアルの中からSEOの基本となる重要な3項目をピックアップしてわかりやすくご説明したいと思います。
読者が求めているものを把握して提供する
人が検索エンジンを使う理由は次の4つです。
・何か調べている(悩みの解決含む)
・何か探している
・暇つぶしになるものを探している
・楽しめるものを探している
まず、この大前提を頭に置きましょう。
そして、次のことを十分に考えます。
・どういうことで困っているか
・どういうキーワードで検索しているか
・どういう解決策を求めているのか
これらについて徹底的に考え、そしてその答えからWeb サイトを作成していきます。
これらのことをおざなりにしてサイトを作成しても、良い結果を得ることはできません。
特に「どういうキーワードで検索しているか」ということは非常に重要です。
「検索エンジン最適化スターターガイド」の中からキーワード選定の重要性について書かれている箇所を抜粋してご紹介します。
ユーザーがコンテンツを探すときに検索しそうなキーワードを考えてみましょう。そのトピックについてよく知っているユーザーは、よく知らないユーザーとは異なるキーワードを検索クエリで使用するかもしれません。たとえば、長年のサッカーファンは国際サッカー連盟(Fédération Internationale de Football Association)の略語である「fifa」を検索し、新しいファンは「サッカー プレーオフ」のような一般的なクエリを使用するかもしれません。検索行動におけるこのような違いを予測し、コンテンツを記述する際に考慮する(キーワードを適切にミックスする)ことで、良い結果がもたらされる可能性があります。
サイトのページを作成する際、当該ページはなんのキーワードで検索結果上位を狙うのかを明確にして作成しなくてはいけません。キーワード選定の段階でニーズのないキーワードを選定してしまうとどんなに素晴らしいページを作成しても多くの人にみてもらうことができなくなります。
キーワードの選定の際、そのキーワードを考える人の主観が入ってしまうので気をつけましょう。できればキーワード選定の補助をしてくれるツールを使うほうがいいです。無料で使えるものもありますので、まずはそういったものを利用するのがいいでしょう。
興味深く有益なサイトにする
当たり前のことですが、人を引きつける有益なコンテンツをサイトに掲載することが重要です。
「このサイトには魅力的なコンテンツがないな」と判断されてしまうと、ユーザーはすぐに他のサイトに移ってしまいます。
ユーザーは、サイトを閲覧したときに良いコンテンツだと感じると、他のユーザーに知らせたいと思うものです。そのさい、ブログ投稿、SNSなどの手段により、あなたの会社のウェブサイトは拡散されていきます。
結果アクセス数が増え、また、被リンクを獲得することもできますから、SEO的に非常に有利になります。
「ユーザーからみてこのサイトは興味深く有益だろうか?」この至極当然のことを自問自答することが重要ですね。
コツとしては「自社の商品・サービスを多く販売するため」という気持ちよりも「ユーザーさんのためになるように」という気持ちを強く持ってサイトを作成すると良い結果が出やすいです。
また、他社のモノマネはいけません。あなたの会社独自の新鮮なコンテンツを考えてください。ユーザーから「またこういう内容かぁ~」と思われないような工夫が必要です。
ユーザーの信頼を得られるようにサイトを構築する
信頼感、専門性、権威性
この3つをGoogleは非常に重要視します。
特にYMYL(Your Money Your Life)とGoogleが呼ぶコンテンツが掲載されているサイトには十分な注意が必要です。
YMYLとはお金や健康、政治等、人々の生活に大きな影響を与えるジャンルのコンテンツを指します。YMYLに関するコンテンツにおいてはその他のコンテンツと比較してGoogleは厳しい品質の基準を定めています。
YMYLを重要視する発端となったのは、2016年にディー・エヌ・エー(DeNA)が運営していた医療や健康に関する情報をまとめたキュレーションサイト「WELQ」に不適切な記事が数多く掲載されていた問題でした。
WELQでは、他のWebサイトの写真や記事を無断で引用したり、主婦などの専門知識のない素人のライターが低品質な記事を量産していたり、医師の監修もなく情報の信憑性も調査されていないという点が問題視されました。
YMYLは検索の評価基準をまとめた 「検索品質評価ガイドライン」の項目の一つとなっているので、十分な知識を持たないでコンテンツを作成してしまうと、意図せずGoogleからの評価を下げてしまい、サイト全体の検索順位も下がってしまう可能性があります。
「自分の会社のサイトのコンテンツはYMYLではないから」と言って安心することはできません。
常に自社のサイトのコンテンツは第三者から見て、「信頼感」「専門性」「権威性」を感じるかということを意識しておく必要があります。
特に日本人は「信頼」「信用」ということを重要視しますのでそこは意識しておきましょう。
以上、SEOの基本となる重要な3項目をご紹介しました。
長文お読みいただきありがとうございました。