外食産業大手企業同士が異例の協業

あなたは昼食をどこで食べますか?

外食派の人もいれば、お弁当を作ってくる人もいるでしょう。

おそらくほとんどの人が昼食の取り方に一定のパターンを持っていると思います。

ちなみに自分は「松屋」「なか卯」「吉野家」「はなまるうどん」「丸亀製麺」「立ち食いそば」のローテーションです。

うーん、しかし、こう改めて客観的に見ると「自分の身体は大丈夫か?」と少し心配になってきました(笑)

このローテーションは頑強でよっぽどのことがないと崩れませんね。

知らない土地に営業等で出かけてもだいたい上記の店のどこかに入ります。

知らない店に入って「失敗した!」っていうのが嫌なんです。

いつも食べている店なら味が想像できますから安心です。

さて、最近は外食産業を取り巻く環境は厳しくなっていて、市場自体も伸び悩んでいます。その要因の一つに食の多様化があげられます。特に「中食産業」の伸びが顕著です。

日本惣菜協会が5月24日に発表した2017年の中食市場規模は16年比2.2%増の10兆555億円となり、10兆円の大台を超え、約40年前の市場規模の約9000億円と比べて10倍以上の規模になっているとしています。年25兆円ある外食市場の3分の1超の規模まで大きくなっています。

市場をけん引している主役はコンビニエンスストアで、17年は3.7%増の3兆2289億円でした。また食品スーパーも好調で、3.1%増の2兆6205億円でした。

このように外食産業は押され気味なんです。

このような状況を打破すべく各外食店舗を運営する企業は日々知恵を絞っています。

今日はそんな外食産業の有名店がコラボをした集客キャンペーンのご紹介をします。

コラボしたのは、「吉野家」「はなまるうどん」「ガスト」です。

「吉野家」「はなまるうどん」は、吉野家ホールディングス(HD)が運営し、「ガスト」はすかいらーくホールディングス(HD)が運営しています。

キャンペーン内容は、「吉野家」「はなまるうどん」「ガスト」の3店舗で使える「3社合同定期券」を300円で発券するという内容。

3社合同定期券

【 写真は https://www.yoshinoya.com/ より引用】

合同定期券を各店舗で提示すると次のようなメリットが得られます。

  • 吉野家=1食当たり80円引き。
  • はなまるうどん=うどん1杯ごとに天ぷら1品(100~170円相当)無料。
  • ガスト=1回の会計につき100円引き(朝食時間帯は対象外)。

計算上、2~4回の使用で元を取ることができます。

どうですか?食指が動きますか?

使用できる期間には制限があります。

9月10日から10月21日までの6週間です。しかし、期間中は何回でも使用が可能となっています。

吉野家はこの合同定期券を1店当たり400~500枚、国内全店で50万枚以上販売することを目標としています。はなまるうどんとガストは販売目標を明らかにしていません。

今回のキャンペーンは、「吉野家」「はなまるうどん」「ガスト」の3ブランドで相互送客するのが最大の目的です。

相互送客はカラオケボックスが積極的に取り組んでいますよね。

焼肉店や居酒屋のトイレなどで「レシートを持って来店したら部屋使用料から5%値引きします」という張り紙を見たことはありませんか?

ただ、今回のキャンペーンが珍しいのは、「吉野家HD」と「すかいらーくHD」という大手外食チェーンという点と企業間を越えた合同定期券を発行するということです。

どうしてライバル企業とコラボしてまで、割引キャンペーンを実施するのでしょうか?

今回のキャンペーンは吉野家の方から申し込んでいます。

理由は、過去に吉野家とはなまるで定期券を発行した際に、利用客から「定期券を使えるブランドや店舗を増やしてほしい」という声が数多くあったことが要因だそうです。

そこで吉野家が選んだのが、吉野家よりも店舗数が多く、吉野家とは違った客層を持つガストだったのです。

今後、このようなキャンペーンは増えてくるかもしれません。

利用客としてもこのようなキャンペーンが増えてくれると嬉しいですしね。

■自虐プロモーションで売り上げアップ

昨年、企業の「自虐キャッチコピー」が話題を呼びました。

例えば

浜名湖名産、夜のお菓子で有名な春華堂のウナギパイのコピー。

「家族団欒と言いながらウナギとニンニク入り」

ウナギパイ

【写真は https://twitter.com/shunkado1887/status/907562679857930240 より引用】

自虐的というよりもシュールですね。

次はスイーツメーカーのPastelさんのコピー

「SNS映えとは縁がありません」

パステルデザート

【写真は https://twitter.com/pastel_npudding より引用】

次は野崎のコンビーフ

「ぶっちゃけ肉より高い」

「パッケージから得られる情報、ほぼゼロ」

「コンビーフで作って旨いものは大抵シーチキンでも旨い」

野崎のコンビーフ

【写真は https://twitter.com/nozaki1948 より引用】

で、今年の夏、自虐プロモーションを仕掛けて話題を呼んだのがガリガリ君で有名な赤城乳業の『ガツン、とみかん』です。

お笑いタレントの「ヒロシ」さんのテレビCMを観てご存知の方もいるかもしれませんね。

観たことがない人は下記からどうぞ。

プロモーションに使われているコピーは次のようなもの。

「ガリガリ君より売れてないのに20周年」

「売れてませんがジューシーです」

このキャンペーン、ツイッター上で話題となり、「ええ、なんでお前さんそんなに弱気なのw」「でも私はガリガリ君よりキミを購入してるよ」「僕は大好きです!少しリッチに行きたい時は必ず買ってます!」など、エールの声が相次いだそうです。

結果、前年比40%アップで過去最高の売り上げをたたき出しました。

この自虐プロモーションのきっかけは社長の次のような一言だったそうです。

「ガリガリ君より売れてないんだから、20周年は大胆にやっていいぞ」

今回のこのキャンペーンの成功要因は、自虐コピーもそうですが自虐コントが売りのお笑いタレントヒロシさんをCMに起用し、SNSを有効に利用したことが大きいように感じます。

赤城乳業マーケティング部の中島氏は「当社はあまり大きな会社ではありません。少ないアプローチでもお客様の印象に残るように考え、広告やコピーを作っています」と話しています。

キャンペーンやプロモーションはスマートにしなくてはいけないという先入観をどうしても持ってしまいがちですね。

でも、真面目できちんとしたものは記憶に残らないんです。

赤城乳業さんのプロモーション、勉強になりました。

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