世界的な企業であるカルバンクラインとトヨタ自動車のユニークなキャンペーン事例をご紹介します。
まずはカルバンクラインから。
同社は、2016年秋のグローバルキャンペーンをリリースしました。
今回のキャンペーン名は、「#Calvinism」です。
ハッシュタグを利用したキャンペーンで、具体的には、世界的なセレブや著名人と呼ばれる人たちに、カルバン・クラインの洋服や下着を着用してもらい、
「私は、カルバンを着て○○をする。(I ___ in #mycalvins.)」のテキスト内の○○を埋めてもらうというものです。
どのようなものがあるか少しご紹介します。
キャメロン・ダラス(ユーチューバー)
「私はカルバンを着て、動画を拡散させる」
ベラ・ハディッド(モデル)
「私はカルバンを着て、振り向く」
ケイト・モス(女優)
「私はカルバンを着て、じっとする」
ハメス・ロドリゲス(スポーツ選手)
「私はカルバンを着て、将来を見据える」
また、このキャンペーンに関するセレブたちのメイキングムービーをYouTubeに公開しています。
この事例は、国内においても様々な企業のプロモーションに応用が効くものでしょう。
趣味趣向でつながり、情報発信欲求の強いSNSユーザーの特性をうまく利用したキャンペーンです。
次は世界的な車メーカーであるトヨタ自動車のキャンペーン事例です。
ご紹介するキャンペーンは、今年の1月から始まっていて少し古い情報ですが内容がユニークですのでご紹介します。
「若者の車離れが止まらない」
この言葉を最近よく聞くようになりました。
日本自動車工業会の調査によると、クルマを保有していない若者の約6割が「クルマを買いたくない」と答えています。
若者が車を買わない理由はいろいろあるようですが、その中でも次の理由にはびっくりしました。
「車なんて田舎者くさい」
車好きの自分にとっては、結構衝撃的な理由です。
話が逸れました、元に戻しましょう。
キャンペーンの内容は、
「あのトヨタ自動車が!?」と思わず言ってしまいそうな内容です。
トヨタの主力車種であるプリウスのオーナーは、割と年齢層が高いそうです。
そこで、プリウスの魅力を若い世代の人たちにも知ってもらう目的でこのプロモーションを仕掛けました。
その名も、「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS」
内容は、プリウスの部品を2次元キャラに擬人化し、そのキャラを拡散させることにより、若い世代にプリウスの知名度を広めようとするものです。
アニメのキャラクターが身近な存在の、若い世代の特性を利用した内容です。
そのトレーラー映像が下記から観れます。
https://www.youtube.com/watch?v=yBU0tV_UcUw
キャンペーンページは下記から
http://toyota.jp/prius/cp/parts/
テレビCM、ラジオ、SNS、OOH(OUT OF HOME)、ネット広告とコンタクトポイントを多く設けるよう多角的にキャンペーンが展開され、それぞれのコンタクトポイントの橋渡しとしてTwitterを活用し、ユーザーの反応がTwitterに集約され、最終的には、Webサイトにアクセスが流入するようにプロモーションが設計されています。
テレビを見ないし雑誌も読まない若い世代の人たちが増えています。
従来までのように、若い世代に人気のタレントを使い、テレビCMや雑誌広告を打つだけでは、もはや車は売れません。
プリウスの部品を2次元キャラに擬人化し、そのキャラをSNSで拡散させ、若い世代にリーチさせるというキャンペーンの内容は非常にユニークで秀逸だと感じました。
この発想力に脱帽です。
おじさんの私には絶対に思いつかない内容ですね。
以上、2つのユニークなキャンペーンをご紹介しました。