先週、ジュンク堂書店に行く機会がありました。
そこで感じたのですが、タイトルに「ハーバード」とつく書籍がやたら多く並んでいますね。
ハーバード大学及びハーバード大学経営大学院(ハーバードビジネススクール)では、世界のあらゆる分野で活躍するエリートたちを数多く輩出していますので、タイトルに「ハーバード」とつければ読者の関心を引き、売れやすいのでしょうか?
そして昨日、病院の待合室で日経ビジネスアソシエのページをなんとなくめくっていると「ハーバードビジネススクールのエリートたちが大切にしている10のこと」という見出しが目に留まりました。
「本当に最近はハーバードブームなんだなぁ」と思い、特に興味もなく「暇つぶしにでも」と思い読んだのですが、ビジネスパーソンの人にはとても参考になる内容でしたので、ここで皆さんにシェアさせていただきますね。
ではいきますよ。
【 1.過去の成功を捨てる 】
「過去の成功は捨てなさい」この言葉は、ハーバードビジネススクールの合格者向け説明会で新入生に伝えられる言葉だそうです。
人は往々にして過去の成功体験に縛られます。
しかし、過去に成功した方法は今日はもう通用しないかもしれません。
また、以前の上司や取引先に通用した交渉方法や交流方法も、人が変われば全く通用しないかもしれません。
過去の成功を捨てることができない人は、成長できない人になる可能性が高いのです。
【 2.前例がないからと言わない 】
「前例がないから」この言葉は、日本の役所が得意とする言葉ですね。
「前例がないからできない」と言っていては、大きなブレイクスルーは望めませんし、画期的なアイディアの芽を摘むことになってしまいます。
以前、何かの本で「役員会で役員が全員賛成したアイディアは採用しない」と書いていた社長がいます。
「そんな荒唐無稽なこと」とみんなが思うような発想やアイディアこそ大切にすることが重要でしょう。
Facebookも元は、ハーバード大学の女性をナンパするために考えだされたものでした。
そのFacebookの共同創業者であるマークザッカーバーグの資産額はフォーブスの推計で517億ドル(約5.8兆円)に達し、世界で6番目にリッチな人物となっています。
【 3.「大丈夫」と自分に言い聞かせる 】
「人生で唯一確かな事は、それが不確かだという事だ」という言葉があります。
人生でもビジネスでも未来は不確かです。
不確かだからこそ「不安」が芽生えます。
しかし、不安に負けて前に進むスピードを緩めたり、止めてしまったりしてはいけません。
不安を乗り越えた数だけ人間は成長します。
不安を克服する方法は唯一、不安に毅然と真正面から立ち向かうことだけです。
不安な気持ちが大きくなって来たら「自分は大丈夫」と言い聞かせましょう。
【 4.失敗の予行演習をする 】
日本人は失敗に弱いと言われています。
しかし、ビジネスシーンで失敗を恐れていると、こじんまりとした成果しか出せませんし、大きな飛躍を遂げることもできません。
失敗に慣れるには、失敗をたくさん経験することです。
普段の私生活の中で、失敗をたくさん経験しましょう!
ただし取り返しのつかない失敗を経験する必要はありません。
1回限りの関係の中で実践して失敗してみましょう。
例えば、「デパートで値切り交渉をする」「町内会やPTAなどで前例のないような提案をしてみる」「街を歩いている無理目の異性に声をかけてみる」
失敗を多く経験すると、失敗から立ち直るのも早くなりますし失敗に対する免疫もつきます。
【 5.人の名前を覚える 】
ハーバードの教授たちは、学期が始まる前に学生全員の名前と顔を覚えるそうです。
その数は100人を超えることも珍しくないようです。。
自分の名前を覚えてくれている上司と、「おい」「きみ」などと呼ぶ上司では、どちらが好かれるかは明らかですね。
「自分の名前なんか知らないんだろうな」と思っていた偉い人に名前で呼ばれて、「あ、自分のこと知ってくれていたんだ!」と嬉しくなった経験はありませんか?
人の名前と、その人の経歴やバックボーンを覚えるのはビジネスパーソンの基本ですね。
名前を呼ぶということは、「あなたのことを気にかけていますよ」と相手をリスペクトしていることの表れです。
人は関心を持ってくれている人に関心を持ちます。
名前と顔を覚える努力を惜しんではいけませんね。
【 6.簡単な言葉で話す 】
プレゼンや営業の時、小難しいカタカナ用語や専門用語をあえて使ったことはありませんか?
「小難しい言葉を使った方が教養があると思われる」と考える人は多いようです。
しかし、一流の人材を育てるハーバードの考え方はまったく逆です。
ハーバードの面接試験では、受験者が専門用語を誰でも理解できる簡単な言葉で説明できるかどうかをチェックするそうです。
その理由は、ビジネスの現場では、社外、分野外の人と仕事をする事があるので、あらゆる人が理解できるようにコミュニケーションを取れなければいけないからです。
私の知っている人にも、日本語で説明すればいいのに意図的にカタカナ用語で話す人がいます。
本人は「カッコイイ」「自分って賢い」と思っているのかもしれませんがそれは本人だけ。
裸の王様状態です。
普段から平易な言葉で話す癖をつけておきましょう。
【 7.3つのシナリオを考える 】
ハーバードの授業では事業の未来を予測するとき、「3つのシナリオ」で考えるように教えるそうです。
1.最高のシナリオ
2.現状維持
3.最悪のシナリオ
この3つのシナリオで考えておけば、何が起きても「想定内」になります。
もし、最悪の結果が出てもパニックになることなく冷静に対応ができますね。
この「3つのシナリオを考える」ということは、仕事以外の事にも活用できます。
友達関係から一歩先に進めない異性に告白するときにも活用できますね(笑)
【 8.デザインシンキングで考える 】
現代では、ロジカルシンキングよりもデザインシンキングの重要性が高まっています。
ハーバードでは、1年目の授業でデザインシンキングについて教えるそうです。
デザインシンキングとは、優秀なデザイナーやクリエーティブな経営者の思考法をまねることで、新しい発想を生み出そうとする手法のことです。
ロジカルシンキングでは、自社の「技術」などを起点に新たな商品などが開発されていましたが、デザインシンキングでは「人間」を起点とします。
デザインシンキングから生まれた商品として有名なのが「iPod」です。
アップルの開発チームは、ユーザーが音楽をどう聴いているのかを徹底的に分析し、「大量に保存された曲の中から、いつでもどこでも好きな曲を選んで聴きたい」というニーズを発見して、iPodを完成させたそうです。
配車サービスの「Uber(ウーバー)」などもタクシー会社の視点では絶対に生まれてこなかったサービスでしょう。
【 9.歴史から学ぶ 】
ハーバードでは、2年生になると、多くの学生が「資本主義経済の歴史」「起業家精神の歴史」など、歴史の選択科目を履修するそうです。
なぜ改めて歴史を学ぶ必要があるのかというと、100年、200年という長期的な視点で物事を見ないと、物事の本質を見失ってしまうことがあるからです。
あらゆるものが変化するスピードが、昔とは比較にならないくらい早い現代では、どうしても近視眼的に物事を考えやすくなります。
だからこそ歴史に学ぶ必要性は高まっています。
【 10.ネット禁止の時間をつくる 】
スマートフォンの普及により、私たちはインターネットを見ている時間が飛躍的に多くなっています。
何か疑問があっても、自分の頭で考えるよりも先にネットで調べてしまいます。
このことが習慣化してしまうと「自分の頭で考える力」が衰えてしまいます。
ハーバードの授業では学生を集中させるため、パソコンやスマートフォンなど電子機器の使用が禁止されているそうです。
ちなみに教室には窓もないとのこと。
大きく成功している経営者の中には、ネットを使わない日や時間帯を決めている人が多いそうです。
私もすぐにネットで調べてしまう癖があるので、これは気を付けなければいけないと思いました。
以上、日経ビジネスアソシエ2月号の特集記事から「ハーバードビジネススクールのエリートたちが大切にしている10のこと」をご紹介しました。
とりたてて突飛もないことはなかったですね。
ベーシックな内容だったと感じます。
誰にでも実践できるような内容だったのではないでしょうか?
「なるほどね」と感じるものがあれば今日から取り入れてみてはいかがでしょうか。