Googleの検索結果の上位に、狙ったキーワードで上位表示させる「SEO(検索エンジン最適化)」の方法が、「最近はよくわからない」という声をよく聞くようになりました。
広報PRサポートでお付き合いいただいているお客様からも、最近SEOに関するご相談を受けるようになってきました。
暗中模索でSEO対策をしている企業担当者の方も多いと聞きます。
確かに最近のSEO対策は分かりにくくなっているのは事実です。
昔ほど単純ではなくなりましたから。
そこで、今回と次回の2回に渡り、錯綜する「SEO対策」について一度整理した形でお伝えしたいと思います。
まず今回は、SEO対策の歴史を振り返ってみます。
検索エンジンがこの世に登場したのは、今から26年前、1990年「Archie」という検索エンジンが最初でした。
その後、1995年に皆さんがご存知の「Yahoo!」がアメリカで登場しました。
1996年には、日本一有名な検索エンジンと言っても過言ではない「Yahoo!Japan」が登場します。
このころの検索エンジン対策は簡単でした。
上位表示をさせたい「キーワード」を、ページの中に多く記述するだけで上位表示することができました。
このようなことから、上位表示させたいキーワードをやたら記述したり、キーワードのフォントの色を、ホームページの背景色と同じにし、ユーザーが気付かないようにページに記述するなどの悪質なSEO対策も登場しました。
この頃のSEO対策は本当に単純で、インターネットに詳しくない人でも簡単に行えるものでした。
今思い返すと「SEO対策」と呼ぶほどのものではありませんでしたね。
しかし、その後1998年に「Google」が登場したことによってページの中にキーワードをやたら埋め込むというSEOは通用しなくなりました。
その原因は、「リンク」です。
Googleはリンクを多く受けているサイトを上位表示させるアルゴリズムを取り入れました。
そのリンクも、関連性のあるリンクが望ましいというものでした。
例えば、自社のサイトが自動車販売サイトで、上位表示させたいキーワードが「自動車販売」であれば、リンクを送ってくれるサイトも同じく自動車販売関係のサイトであり、リンクを送るときのアンカーテキスト※も「自動車販売」というキーワードを含んだものが望ましいというものでした。
※アンカーテキストとは、リンクを設定したテキストのこと
これによりSEO対策は大きく方向転換し、SEO担当者は次の作業に没頭することになります。
●ひたすら相互リンクを行う
●自作自演サイトを作成し、そこから上位表示させたいサイトに
リンクを送る
●SEO対策会社からリンクを買う
しかし、これらの作業はブラックハットSEOと言われていました。
正当なSEO対策ではないという意味です。
このブラックハットSEOが蔓延し始めたことを受けGoogleは2012年に、上記3つのSEO対策を取り締まるため施策を実行します。(この施策は通称「ペンギンアップデート」と呼ばれています。)このペンギンアップデートにより、上記3つのSEO対策を過剰に行っていたサイトは「検索圏外に飛ばされてしまう」「検索順位の大きな下落」等のペナルティを受けました。
このペンギンアップデート以降、Googleは「コンテンツを重視する」という発表をしたため、SEO対策は「リンク重視」から「コンテンツ重視」に移行します。
コンテンツ重視のSEOとはどのようなものかと言えば「文字数の多いページを多く作成する」ということです。
しかし、ただ単純に多くの文字数を入れたページを量産すればいいというわけではありません。
内容のある、読者のためになる文章を書かなくてはいけないのです。
このことにより、SEO対策会社は「リンク販売」から「コンテンツ提供」へと商品を変えていきます。
コンテンツ提供を単純に言えば「サイトの文書を代筆します」ということです。文章を書く作業は大変ですからね。
ここまでお読みいただいてわかる通り、SEO対策は次のように流れてきました。
キーワード重視
↓
リンク重視
↓
コンテンツ重視
しかし、コンテンツを量産しても検索結果が上位に来ないサイトもたくさんあります。このようなことから最近のSEO対策は不透明な感じになってしまっています。
最近では「SEO対策なんかしなくてもいい」「SEO対策は終わった」という人も多くいます。
しかし、実際は違います。
「SEO対策」は必要ですし、「SEO対策」は終わっていません。
次回では、今、有効なSEO対策を簡潔にまとめて皆さんにご紹介させていただきます。