海外の自治体が行った面白いキャンペーン事例を1つご紹介しましょう。
場所は、スイスの南東部のグラウビュンデン地方の「トシュリン」という小さな村です。
この村、「アルプスの少女ハイジ」の舞台にもなったそうです。
子供の時、夢中で見ましたよ、アルプスの少女ハイジ。
最近は家庭教師のトライのCMで有名ですね。
この村の全人口はなんとわずか「166人」とのこと。
静寂に包まれたこの村では、村の中心部にある公衆電話が鳴ると村全体に聞こえるのだそう。
グラウビュンデン観光局はこのことに注目し、キャンペーン展開を行いました。
そのPR名は
「The Village-Phone promotion(電話が鳴ったら猛ダッシュキャンペーン)」
どのような内容かというととてもシンプル。
キャンペーンの参加者がやることは、単純です。
ただトシュリンの村の中心にある公衆電話に電話をかけること。
ただこれだけ。
もし、村の住民が誰も電話に出られなければ、参加者の勝ち。
この村に招待してもらえるか、特別なプレゼントが貰えます。
キャンペーンが行われる期間は6日間。
村の住人達は、電話の呼び鈴が聞こえると仕事を途中で投げ出して猛ダッシュで電話に向かいます。
住民が電話に出たら参加者の負けとなります。
残念ながらプレゼントは貰えませんが、住民と会話を楽しむことができます。
相手の顔は特設サイト上で見ることもでき、会話を通してトシュリンへ行ってみたいという気持ちを抱く人もいたそうです。
このキャンペーンは多くのメディアでパブリシティを獲得し、瞬く間に話題になりました。
キャンペーン期間の6日間で、3万件を超える電話、そして3,900件を超える会話が成立しました。
また特設サイトのPVは150万を超え、メディアを通し230万以上の人々との接触に成功したそうです。
なんともほっこりとするキャンペーンですよね。
スイスの田舎の村らしいというか。
人口の少ない日本の観光地でも応用が効きそうですね。