本日のPRステーションの記事は、車両広告に関する雑感的なお話ですので、お気軽にお読みください。
さて、車両(電車を除く)を使った広告手法といえば次の3つが主流ですね。
1路線バスの車内・車外に広告を出す
2アドトラック(大きめのトラックの荷台部分に大きな広告看板・デジタルサイネージを掲示)
3タクシー
これら3つの広告について自分の雑感をつらつらと書いてみます。
路線バスの広告
1の路線バスを使った広告はかなり昔からあり、また地域も問わず活用されています。
私は国内旅行に行ったとき、その土地を感じるというか「旅行に来たな~」って感じるのが地元の路線バスに出されている広告なんですが変ですかね?
なんとなく郷愁を感じるんですよね。
初めて訪れる土地であれば、全く見たことのない商店や商品の看板広告を見ることができます。
たまに知っている文字をそこに見たときは、なんとなく嬉しい気持ちになるものです。
昔、田舎のバス停には「大村 崑さん」のオロナミンC、「松山容子さん」のボンカレー、そして、「由美かおるさん」の蚊取り線香(アース製薬)の看板広告がありました。地方の山間のバス停だといまだにありますね。ご存知ですか?
こんな感じのです。
いかがですか?
「あ~はいはい」って思った人も多いでしょう?
旅先の路線バスの広告は、これらの看板広告を見たときと同じような感情が湧いてくるんです。
自分だけなんでしょうか?
しかし、ある程度の年齢以上の方にはわかっていただけるのではないかと思ってはいるんですが。
若い方はピンとこないかもしれませんね。
路線バスの広告の特徴は、地域密着型の広告がほとんどで、広告主は地元のクリニックや商店の広告がメインですね。
そこには地元の方の生活を感じることができます。
自分の実家は四国、徳島の山間部にあります。
たまに実家に帰ったとき、地元の駅前で路線バスの後部に貼ってある広告を見ると「あ~、まだこの店やってんだ」と感じて子供時の感情が蘇ってきます。
路線バスの広告はいつまでもこの姿で残って欲しいと思っています。
では次いってみましょう。
アドトラック
次はアドトラックですね。
アドトラックは主に都市部で多く多用され、路線バスの広告とは真逆のオーラを持っているように感じます。
ギラギラした若いエネルギーを含んだ都会の猥雑さを感じますね。
自分はこのアドトラックを新宿・渋谷以外のところで見た記憶がないのですが、他の街でも走っているんでしょうか?
特に渋谷駅から東急本店に向かう道路では頻繁に見かけますね。
多くの場合で、ターゲットは新宿・渋谷に集う若い世代といったところでしょう。
だいたい派手な大音量を流しながら走っている印象で、広告の内容は、ミュージシャンの新曲(Kポップが多い印象です)、コンサートの告知、女性専用の求人広告が多いように感じます。
最近はオーロラビジョンのような映像を多用した、綺羅びやかな広告をよく見かけるようになりました。
通行人の注目を集めるという点ではかなり効果が高い広告手法です。
なにせ派手ですから!
Kポップなどに関して全く関心も知識もない私でも思わず見てしまいます。
「The都会の広告」って感じですね。
タクシー広告
はい。次はタクシー広告です。
今から数十年前、初めてアメリカ旅行に行き、タクシーに乗ったときに感じたのが「タクシーが広告媒体としてすごく活用されてるなぁ」ということでした。
一番目立ったのは、タクシーの屋根に取り付けられている大きな看板のような形状の広告でした。
アメリカで下記のようなタクシーを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
当時の日本では、タクシーに乗っても広告を目にするということはほとんどなく、その数年後に日本のタクシーでも広告を頻繁に見かけるようにはなりました。
しかし、広告といっても、座席シート背面に小さいポケットがあって、そこに小さなチラシが入っている程度の可愛いものでした。
しかし、最近は変わりましたね。
iPadほどの大きさのモニターが座席シート後部に取り付けられ、そこに動画の広告(デジタルサイネージ)が流れるようになりました(すべてのタクシーではありませんが)。
タクシーの利用者は、ビジネスパーソン、会社経営者、シニア層など高所得な場合が多いでしょう。そのため、高額な商品やサービスの広告を流しやすいメリットがあります。
たとえば、所得の高い人が多い会社経営者や役員には、ビジネスに活かせる商品やサービスなど、特に業務改善、効率化、業務分析ツールなどの広告が目に留まりやすいと言えます。
また、一方で不動産、証券資産や年金などの不労収入があるシニア層に対しては、健康増進関連の商品、整体・整骨・クリニックなど健康に関わるサービスや商品を宣伝することでターゲットの興味を強く惹くことが可能です。
自分もタクシーに乗ったときにはボーッとこの動画広告を見ることが多いように感じます。
長距離の移動のときは暇つぶしにも最適です。
電車やバスとは違い、乗客はプライベートな空間を過ごすことになるため、広告に興味を持ちやすく、他の車両広告よりも高い訴求が見込めるのではないでしょうか?
紙媒体では伝えることができない多くの情報を動画で伝えられるため、利用する企業も増えてきているようです。
また、デジタルサイネージはAIによる顔認証機能によりターゲットを選別し、乗客に合わせて最適な広告を流すことも可能です。
コストは他の広告に比べて高くなりますが、訴求効果が高いこともあり、現在注目されている広告です。
さて、最後に番外編としてこれから始まるちょっとユニークな車両広告をご紹介しましょう。
それは「車の窓」を広告媒体として使う手法です。
株式会社Lauraが開発した国内初の車窓型動画メディアサービス「CarWindow」というもの。
具体的には、「CarWindow」は最新のディスプレイ技術を活用し、自動車が停車すると、車窓がディスプレイになり、動画が配信される新しいデジタルサイネージです。
下記に同社のYoutube動画を貼っておきますね。
駅前や信号待ちで並ぶ複数車両に動画を一斉配信する事で、今までにないプロモーションが可能となり、車などの窓面をスクリーンのように活用出来る、新しい屋外メディアサービスだそうですよ。
また車両広告のネックであった効果測定に関しても大きく進歩しそうです。
これは、停車中の車窓に位置情報、曜日、時間帯に応じた動画コンテンツを配信し、視聴データが効果測定できるそうで、測定できるのは想定視聴者人数だけでなく、独自技術によりリーチ数(接触人数)、フリークエンシー(視認回数、視認率)など、実際の視聴者数を計測し、インプレッションを算出できるとのこと。
いやぁ凄いです。
AIと情報技術を駆使した最新の車両広告という感じですね。2021年中にはリリースの予定だそうです。
広告もどんどんと進化・発展しますね。
しかし、自分は、田舎の長閑な風景を走る路線バスの看板広告が好きだな~
以上、車両広告四方山話でした。
お付き合いありがとうございました。