あと少しすれば本格的な夏がやってきます。
この時期は、日本全国で、お祭り・花火大会が数多く開催される季節です。
このお祭り・花火大会は、企業の広報・PR活動にとっても絶好の機会となっていますね。
お祭り・花火大会に行くと、企業の名称が入った団扇・パンフレット看板などが必ず目に入ります。
地域に根差したお祭り・花火大会であれば、そこの地元企業の名称が入っていて、全国的に有名なお祭り・花火大会であれば全国区の企業の名称が入っています。
これらの企業は、お祭り・花火大会の実行委員会等に協賛金を支払うことで、団扇・パンフレット・看板などに企業の名称や商標を掲載してもらっているわけですね。
この制度は、企業側にとっても、運営者側にとってもおいしい仕組みです。
大きなお祭り・花火大会であれば、数百万人の人に対し企業名・商標名を広報できる絶好の機会を得ることができますし、運営者側にとってみれば、企業からの協賛金で、お祭り・花火大会の運営費を賄
うことができるわけですから。
さて、お祭りなどでは、広報・PRの手法として、企業の名称・商標を団扇・パンフレット看板などに記載する方法がスタンダードですが「踊りの祭り」の場を広報・PR活動の機会にしているケースも多くあるようです。
今日はその事例を2つご紹介します。
1つ目は、四国は徳島の「阿波踊り」です。最近では東京の高円寺などでも大規模な阿波踊りのイベントが開催されていますね。
私の実家は、四国の徳島県です。なので、子供ころから阿波踊りには親しんで育ちました。
この時期になると子供たちは阿波踊りの練習をしたものです。
この阿波踊りですが、個人めいめいが勝手に踊るのではなく、「連」と呼ばれるチームのようなものに加入し踊ることになります。
連には名前がついていて、連ごとに踊りを披露する仕組みとなっていて、連が登場するときには、その連の名称、踊りの特徴などがアナウンスされます。
また、踊り手たちは連の名前の入ったハッピを着て踊ります。
企業は、この制度を利用して広報・PR活動を行います。
まず企業の連を作ります。わが社であれば「株式会社アネティ連」ですね。
次に株式会社アネティの社員たちが同社の名前を刻んだハッピを着て踊るわけです。
阿波は、毎年全国から100万人を超える観光客が訪れるビックイベントで、3日間に渡って開催されます。
100万人を超える人たちに対し広報・PR活動が行えるのですから熱も入りますよね。
さて、もう一つの「踊りの祭り」は「YOSAKOIソーラン祭」です。
よさこい祭りは、高知で生まれ全国に広がりました。今では全国のいたるところでよさこい祭りが行われています。
その中でも有名なのが、札幌の「YOSAKOIソーラン祭」です。
YOSAKOIソーラン祭は、厳密にはよさこいの踊りではなく、高知のよさこいと北海道のソーラン節を融合させた踊りです。
このYOSAKOIソーラン祭も、阿波踊りと同じようにチームを組み踊ります。
やはり企業名を冠したチームがあるのでこのあたりは阿波踊りと同じようなものです。
ただ違うのは、阿波踊りの場合、踊りに一定の型があり、また衣装もほぼワンパターンです。
それに対しYOSAKOIソーラン祭は、踊りも衣装も独創性があります。
独創性があるので、「お!これは面白い」とか「かっこいい!」と感じてもらえる踊りを披露したチームの踊りはSNSで拡散される傾向にあります。
ことしの6月7日、8日に開催されたYOSAKOIソーラン祭U40(40人以下の人数で踊る演目)で優勝したのは、JR九州の駅員・車掌・客室乗務員・運転士などで構成される、チーム櫻燕隊(おうえんたい)でした。
彼らのかっこいい踊りは評判を呼び「Twitter」や「Youtube」で瞬く間に拡散されました。
https://www.youtube.com/watch?v=KiC_MYcRXLc
動画を観てもらえばわかりますが、JRの文字が大きく入ったコートを着て踊る彼らの踊りのクオリティはかなり高いですね。
そして確かにかっこいい。
プロの振付師の方が考えたとしか思えないです。
YOSAKOIソーラン祭U40で優勝したことは、JRの広報にもなりますがそれ以上に企業イメージアップに大きく貢献したのではないでしょうか?
日本全国には、阿波踊り、YOSAKOIソーラン祭以外にもたくさんの踊りのお祭りがあります。
今年お祭りに行かれる際には、こういった企業のPRにも注目してみてはいかがでしょうか。