突然ですがあなたは競馬をしますか?
私は「有馬記念」や、「日本ダービー」など大きいレースがあるときだけ競馬をします。
ちなみに、競馬を行う団体には色々と種類があります。その中で一番大きな団体が日本中央競馬会(以降JRAと表記)です。
日本中央競馬会と聞くとピンとこない人も多いかもしれませんが「JRA」と聞くとなんとなく聞き覚えのある人も多いでしょう。
先に書いた「有馬記念」や、「日本ダービー」はJRAが主催するレースの名称です。
競馬を知らない人は、馬券は競馬場でしか購入できないと思っている人も多いようですが、今ではインターネットでも購入できますし、場外馬券売り場(ウインズといいます)でも購入することができます。
このウインズに行ってみるとわかるのですが、お客様の8割~9割位が高齢者の方だと思います。
以前、私がウインズに行った時、隣にいたおじいちゃんが私の顔を見て「兄ちゃん若いね、こんなとこ来てもつまんないだろう。ここは年寄りが来るところさ。まるで老人ホームみたいだからな」と言っていたのを思い出します 。
断っておきますが、ウインズは高齢者の方専用の馬券売り場ではありません。実は、競馬ファンに占める高齢者の比率は年々高くなっていて、若い世代の競馬離れはJRAを含む競馬業界にとっては深刻な問題になっています。
この現状を打開するべくJRAとしても様々な施策を打ち出しています。
最近では、「Hot Holiday友情・愛情・ケイバ場」をキャッチフレーズに「松坂桃李」「柳楽優弥」「高畑充希」「土屋太鳳」をCMに起用したり、競馬を楽しむ女性を「UMAJO」と呼んで若い女性の競馬ファンを増やそうとPR活動を行っています。
JRAは、競馬法により競馬を行う団体として、農林水産大臣の監督を受け、日本国政府が資本金の全額を出資する特殊法人です。監督する部局は、農林水産省生産局畜産部競馬監督課。つまり、JRAは農林水産省の外郭団体なんです。
こういった法人の要素とそのメイン顧客が高齢者というわけではないのでしょうが、私的には、JRAが行う今までのPR手法はベーシックで面白みにかけるように感じることが多かったです。
しかし、最近は徐々に変わってきています。
若者を意識してSNSを使ったPRも行うようになってきました。
先の8月17日から9月14日まで行われた「全国ウインズご当地ターフィー人気投票コンテスト」という名称のPRイベントではTwitterが使われました。
※ターフィー (Turfy) とはJRAのイメージキャラクターです。下記のように馬がベースとなったものです。
【ターフィー】
【画像は https://turfy.jp/family/index.html より引用】
PR施策の内容は自分の好きなご当地ターフィーに投票し、自身のtwitterで投票したことをつぶやくと、全ウインズご当地ターフィーのイラスト入り「ご当地ターフィーバスタオル」が抽選で10名に当たるというもの。下記がご当地ターフィー一覧です。
【画像は、http://wins-turfy.com/ より引用】
このPRを知った時、「え?大丈夫なのかな?」って心配になりました。
先ほど書いたようにウインズに来る人の多くが高齢者です。高齢者の方でTwitterを使う人はかなり少ないでしょうし、若い人はスマホやPCを使い自宅で馬券を購入する比率が高く、ウインズに行って馬券を購入する人は少ないと思うので「十分な投票数が集まるのだろうか?」と思ったのです。
どのくらいの投票数が集まったのか気になるところではあります。
2015年に野村総合研究所が行った調査では「若者の酒・タバコ・ギャンブル離れ」が鮮明になっています。これらの背景には様々な要因が考えられますが、これらのことについて書いていると長くなりますから背景の説明はまた別の機会に譲るとしましょう。
「若者のギャンブル離れ」これは時代の流れです。
この時代の流れに逆行して若者に競馬の魅力を伝え、ファンを増やしていくことは容易ではないでしょう。
今後、JRAはどのような施策を打っていくのか注目したいところです。
■企業とアニメのコラボ事例
アニメは日本を代表する文化の一つになりました。
アニメのコスプレイベントなどでは海外からの参加者も飛躍的に増えています。
このアニメ人気にあやかって、企業のPR活動にアニメが使用されることも増えて来ました。
今日は、企業がアニメを活用したPRイベントをご紹介しましょう。
7月30日から9月17日まで京浜急行とアニメ「北斗の拳」のコラボキャンペーンが開催されました。
「北斗の拳」ご存知ですか?40代以降の男性の方はこのアニメが好きだったという方が多いのではないでしょうか?
北斗の拳をご存知ない方のために北斗の拳公式サイトから引用して北斗の拳の紹介をさせてもらいます。
「週刊少年ジャンプ」に1983年~1988年まで、原作・武論尊、漫画・原哲夫により連載された作品。核戦争により文明社会が失われ、暴力が支配する世界となった世紀末を舞台に、北斗神拳の伝承者・ケンシロウが愛と哀しみを背負い救世主として成長していく姿が描かれている。
【画像は北斗の拳公式サイトより http://www.hokuto-no-ken.jp/ 】
このキャンペーンは、今年2月に創立120周年を迎えた京急電鉄と、1983年から「週刊少年ジャンプ」に掲載された漫画「北斗の拳」(原作・武論尊、漫画・原哲夫)の35周年を記念したコラボレーション企画です。
この期間中、様々なイベントが行われましたが、特に注目を浴びたのは8月11日朝、京浜急行電鉄が品川駅から三浦海岸まで運行させたイベント列車です。
「ザコ※と行く三浦海岸!京急ヒャッハートレイン」と名付けた列車には、事前にホームページで募集した約100人が参加しました。
(※ザコとは北斗の拳に登場する主人公にコテンパンにやっつけられてしまうキャラクターのこと)
車両は、北斗の拳のキャラクターをあしらったラッピング電車が使用されました。参加者は約25人ずつ4両に分かれて乗車。他に2両の特別車両を設け、記念撮影を楽しめるよう、座席から窓、天井に至るまでこの日限定の装飾で埋め尽くされました。
【画像は京浜急行Webサイトより引用 http://www.keikyu.co.jp/company/news/2018/20180719HP_18097EW.html 】
列車の中ではアニメに登場するキャラクターに扮した劇団員との記念撮影やカルトクイズなどが行われ大いに盛り上がったそうです。
京急電鉄によると、参加者はファン層を反映し、40代の男性が最も多かったそうです。ひときわ盛り上がりを見せた7号車はひとりで参加した「筋金入りのファン」たちで占められ、北斗の拳への思い入れの強さが際立っていたそうです。
面白いのは、このイベントの企画担当者は女性でしかも「北斗の拳」を知らなかったそうです。そこで知識をつけるためコミック18巻すべてを購入したそう。
北斗の拳は万人受けするアニメではないだけに企画段階から不安はあったそうですが実際に行ってみるとイベントは成功。
万人受けしない、逆にいうと「ターゲット層が絞り込まれていた」とも言えます。
それがかえって良かったのかもしれません。
私も北斗の拳は一心不乱に読みました。主人公のケンシロウがかっこいいんです。
この記事を書いていたらまた読みたくなってきました(笑)