今日は、Googleが提唱する良質な動画コンテンツ制作のための「基本設計」を皆さんとシェアしたいと思います。
これを知って動画コンテンツを作るのと作らないのでは大きな差がつきますよ。
さて、最近、動画コンテンツの破壊的威力を感じたのは、昨年「PPAP」で世界的な有名人になったピコ太郎さんの動画ですね。
とうとうその動画の再生回数は世界1位になりました。
今や、世界で一番有名な日本人かもしれません。
安倍総理の事は知らなくてもピコ太郎さんのことを知っている外国人は実に多いです。
その動画の影響力はすさまじいもがあり、今話題の大統領ドナルドトランプ氏の孫娘である「アラベラ・ローズ・クシュナーちゃん(5歳)」までもがPPAPのダンスをYoutubeにアップしているのも有名ですね。
無料で動画を配信できるYoutubeというプラットフォームが提供されている環境は本当に恵まれています。
10年前であれば、動画を撮影し、それを世界中の人に観てもらおうとしたらいったいいくらお金がかかるのかという感じでしたから。
さて、前置きが長くなりました。本題に入っていきますね。
広報・PR業務に携わっている皆さんは、動画コンテンツを企画するときどのような方針で企画しているでしょうか?
Youtubeを提供するGoogleは、「HHH戦略」というものを勧めています。
Googleは、ターゲット層のインサイト・興味や関心をリサーチし把握した上で、それに応えるコンテンツを提供することが重要であるとしています。
そのコンテンツを「Help」「Hub」「Hero」の3つのカテゴリーに分けてそれぞれのポジションや使い方を整理したのが「HHH戦略」です。
それぞれ3つのカテゴリーの説明をしますね。
■「Help」コンテンツ
自社のターゲット層の「知りたい」という欲求や悩みに対して解決策となる情報を提供する動画コンテンツのことです。
検索エンジンを使う理由の多くは「知りたい」「調べたい」という欲求ですから、その欲求を正確に調査できていれば、このコンテンツを見てもらうことは比較的容易です。
コンテンツ内容は、ノウハウ系の動画やQ&A動画がその代表例となります。
下記の動画は、ライオン株式会社の動画です。
冷蔵庫の掃除の仕方を説明したものになります。
「冷蔵庫ってどうやって掃除するの?」という疑問に答えた動画内容です。
冷蔵庫の掃除の仕方って確かによく分からないですよね。
■「Hub」コンテンツ
自社とターゲットをつなぐ「ハブ」として働く動画コンテンツのことです。
ターゲットにHelpコンテンツやHeroコンテンツ(後程説明します)をきっかけに自社動画を視聴してもらってもそれで終わりとしてはいけません。
ターゲットをがっちりと掴んで、自社のYoutubeチャンネルなどに登録してもう必要があります。
ターゲットに具体的なニーズがない時でも、Hubコンテンツを通して継続的なリレーションを図ることができる動画を作成していく必要があるのです。
コンテンツ内容としては、自社の商品・サービスのレビュー、使い方・提案シリーズ系のミニドラマ、学習コンテンツなどが挙げられます。
下記の動画は「株式会社良品計画」の動画です。
無印良品が提供する「収納用具」の組み合わせや使い方を動画で紹介することで、「欲しい」、「実店舗へ行きたい」という感情を喚起させる内容になっています。
■「Hero」コンテンツ
「面白い」「カッコイイ」「感動的」「話題性のある」コンテンツです。
多くの人に関心を持ってもらうことでターゲット層に限らず、将来的なターゲット層にまでリーチすることを目指します。
コンテンツ内容としては、バイラルが発生しやすい内容を目指します。
Twitter、FacebookなどのSNSやテレビ、雑誌などのメディアを組み合わせた戦略に基づいて企画する方が効果が上がりやすいでしょう。
下記の動画は、ジョンソン株式会社の動画です。
「KIWI」ブランドで展開する、足の匂いを消すスプレーの動画なのですが美少女がひたすらオフィスで人の顔を蹴りまくる内容。
動画をよく観るとわかりますが、足は顔には当たっていません。
それなのに人がバタバタと倒れていきます。
とても痛快で面白いので、ぜひ見てみてください。
以上、Googleが提唱する良質な動画コンテンツ制作のための基本設計であるHHH戦略について簡単ではありますがご説明してきました。
動画を使い効果を得るためには、やみくもに作るのではなく、しっかりと戦略を立て、「Help」「Hub」「Hero」の3つのカテゴリーに属する動画を制作することが重要であると分かりました。
現状では、HHH戦略を完璧に実践できている会社は少ないと思います。
ということは、ライバル会社に先んじるチャンスが大きいということでもあります。
御社の今後の動画コンテンツを使った広報・PRのお役に立てば嬉しいです。