ベネフィット

仕事術

ベネフィットには3種類あるって知ってました?

本年最初のブログ記事の更新となります。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

さて、本年最初の記事は「ベネフィットには3種類あるって知ってました?」という内容でお届けしていきます。

一般の方は普段の生活において「ベネフィット」という言葉を使うことはあまりないでしょうし、意識することなく生活しているのではないでしょうか?

しかし、私たち、広報・PR業務に従事する人は「ベネフィット」については普段から意識し、深く理解しておくことが重要です。

「3種類のベネフィット」について詳しく解説する前に、まずは「ベネフィット」の基本的な意味を復習しましょう。

「ベネフィット」とは、製品やサービスを使うことで得られる「良いこと」「得られる利益」のこと。

単に製品の特徴(機能)を説明するのではなく、それを使うことで顧客がどんな嬉しい体験や変化を得られるのかを示すのがベネフィットです。

例えば、
機能: 「このカメラは1000万画素です。」
ベネフィット: 「このカメラを使えば、大切な瞬間を鮮明な写真で永遠に残せます。」

このように、ベネフィットは顧客の視点に立って、製品やサービスがもたらす価値を伝えるものです。

極端な言い方かもしれませんが、ベネフィットへの深い理解度が広報・PR活動の成功を左右する大きな要因の一つと言えるかもしれません。

そこで、次に広報・PR業務に携わる人がなぜベネフィットへの深い理解度が必要なのかを記載します。

1. メッセージの訴求力向上のため

広報・PR活動は、単に製品の特徴を伝えるだけでなく、その製品が顧客にもたらす利益、つまりベネフィットを伝えることで、より効果的なメッセージを届けることができます。例えば、「このカメラは1000万画素です」と伝えるよりも、「このカメラを使えば、大切な瞬間を鮮明な写真で永遠に残せます」と伝える方が、顧客の心に響き、購買意欲を高める効果が期待できます。

2. メディアへの情報提供の質向上のため

メディアは、読者や視聴者の関心を引くような情報を求めています。製品のベネフィットを明確に伝えることで、メディアに取り上げられ、より多くの人の目に触れる機会が増えます。例えば、「この洗剤は酵素配合です」と伝えるよりも、「この洗剤を使えば、頑固な汚れも簡単に落とせて、家事の時間を大幅に短縮できます」と伝えた方が、メディアは記事や番組で紹介しやすくなります。

3. ターゲットオーディエンスへの効果的なアプローチのため

ベネフィットを理解することで、ターゲットオーディエンスのニーズや欲求に合わせたメッセージを作成することができます。例えば、子育て中の母親をターゲットとする製品であれば、「このベビーカーは軽量で持ち運びやすく、赤ちゃんとの外出がより快適になります」というように、母親が求めるベネフィットに焦点を当てたメッセージを作成することで、より効果的にアプローチすることができます。

3つのベネフィットとは?

では、ここから3つのベネフィットについてご説明します。

1. 機能的ベネフィット

機能的ベネフィットとは、製品やサービスが持つ機能や性能によってもたらされる具体的な効果や利益です。これは、製品が「何ができるのか」という問いに答えるもので、客観的で具体的な特徴に基づいています。

例:
洗濯機: 「汚れをしっかり落とす」「乾燥時間を短縮する」「節水効果が高い」など、洗濯機の基本的な機能や性能に関連する利点。
スマートフォン: 「高画質のカメラで美しい写真が撮れる」「高速通信で動画がスムーズに再生できる」「大容量バッテリーで長時間使用できる」など、スマートフォンの性能に関する具体的な利点。
ダイエット食品: 「カロリーが低い」「満腹感が得られる」「栄養バランスが良い」など、食品の機能的な側面に着目した利点。

機能的ベネフィットは、顧客が製品を選ぶ際の基本的な判断基準となります。そのため、製品の特徴を明確に伝え、競合製品との違いを際立たせることが重要です。

2. 情緒的ベネフィット

情緒的ベネフィットとは、製品やサービスを使うことで得られる感情的な満足感や心地よさのことです。

例:
高級車: 「所有することで優越感やステータスを感じられる」「快適な乗り心地でリラックスできる」「洗練されたデザインで気分が高揚する」など、所有することで得られる感情的な満足感。
旅行: 「日常から解放されてリフレッシュできる」「新しい発見や経験を通して心が豊かになる」「思い出作りのきっかけになる」など、旅行を通して得られる感情的な体験。
アロマテラピー: 「リラックス効果でストレスが軽減される」「心地よい香りで気分が安らぐ」「安眠効果で質の高い睡眠が得られる」など、香りによって得られる心理的な効果。

情緒的ベネフィットは、顧客の感情に深く訴えかけるため、ブランドロイヤリティの構築や差別化に大きく貢献します。

3. 自己実現ベネフィット

自己実現ベネフィットとは、製品やサービスを通じて、理想の自分へと成長できるという感覚です。顧客の自己成長や目標達成といった、より高いレベルのニーズに応えるものです。

例:
学習教材: 「資格取得を通してキャリアアップを実現できる」「新しいスキルを習得して自己成長を感じられる」「目標達成を通して自信を高められる」など、学習を通して得られる自己成長。
スポーツ用品: 「トレーニングを通して理想の体型に近づける」「目標達成を通して達成感や充実感を得られる」「健康的なライフスタイルを実現できる」など、スポーツを通して得られる自己実現。
ボランティア活動: 「社会貢献を通して自己肯定感を高められる」「人の役に立つことで生きがいを感じられる」「新しい価値観や視野を獲得できる」など、ボランティア活動を通して得られる精神的な充足感。
自己実現ベネフィットは、顧客の深い欲求に訴えかけるため、長期的な関係構築に有効です。

これらの3つのベネフィットは、互いに独立しているわけではなく、複合的に顧客に提供されることが一般的です。効果的なマーケティングを行うためには、これらのベネフィットをバランス良く伝え、顧客のニーズや欲求に合わせた訴求を行うことが重要です。

いかがでしたか?

この記事が、あなたのビジネスにおけるベネフィットの理解を深めることに少しでもお役にたてば嬉しい限りです。

それでは、本年もどうぞよろしくお願い致します。

お読みいただきありがとうございました。

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