先週、「SMAP解散か?」のニュースが世の中を騒がせました。
普段は芸能関係のニュースを扱わないようなテレビの経済ニュースにもこの話題が取り上げられたり、新聞の一般紙にも大きく報道され、改めてSMAPの人気の高さを知ることになりました。
彼らの代表曲に「世界で一つだけの花」という楽曲があります。
この楽曲がリリースされたのは、今から約13年前の2003年3月です。
なんとこの楽曲が1月22日付オリコンチャートのデイリーランキングで再びオリコンチャート1位に輝きました。
なぜ10年以上前の楽曲が再び1位になったのでしょうか?
その理由はファンの人達がTwitterを利用して購買運動を展開したからです。
ここで注目されるのが「ハッシュタグ」。
ハッシュタグとは「#」からはじまる文字列のことで、Twitterユーザーはハッシュタグ検索をして情報を収集することができます。
共通の話題で盛り上がりたい時には、特定のハッシュタグを決めておけばそれに関する盛り上がり状況を可視化・実感できるのが最大のメリットです。
今回のSMAPの例では「#世界に一つだけの花」でした。
SMAPファンはもとより他のアーティストのファンまで「#世界に一つだけの花」をツイートに入れて購買運動を起こしたのです。
これにより「世界に一つだけの花」のCD購買運動は一つのムーブメントになり、結果オリコンチャート1位に輝きました。
この現象からもわかるように、Twitterでハッシュタグを使うことは多くの人を一つの方向に向かわせ、ムーブメントを作るには非常に有効な方法です。
実はこのハッシュタグ、今若い女性に大人気のSNSであるInstagramでも採用されています。
Instagramはアメリカのセレブと呼ばれる人の多くが利用しています。
例えば、ミランダカー、マドンナ、マライアキャリーなど。
日本でもAKB48のメンバーなどが利用していて若い女性に大人気のSNSです。
モバイルに特化した調査研究機関であるMMD研究所の発表によると2015年で一番利用率が伸びたSNSがこのInstagramです。
最も多く利用している世代は20代で利用率は24.1%、次いで30代でも19.5%となっています。
Instagramは、Facebookよりも速いスピードで、ユーザー数1億人に達しました。
2014年12月に、月間アクティブユーザー数が3億人を突破し、Twitterを超えたとして話題になりましたが、その9か月後には4億人も突破しそうです。
企業のPRツールとしても人気を呼んでいて各企業がInstagramのハッシュタグを活用してPR活動を行っています。
一つ実際の事例をご紹介します。
製薬会社大手のロート製薬ではリップクリームの新商品「Chu Lip(チューリップ)」のPRをInstagramのハッシュタグを使い行いました。
「Chu Lip」はリップクリームとして使うだけではなくかわいいインテリアアイテムにもなるというところをアピールポイントとしていて、「いろんな色を集めて並べてみたり、アクセサリーや、色んな小物と一緒に飾ってみては」という提案をユーザーに行っています。
この商品の特徴をアピールするには、写真共有SNSサイトであるInstagramがピッタリだったわけです。
キャンペーンは「Chu Lip」を自由にアレンジして撮影し、「chu lip」のハッシュタグを付けてインスタグラムに投稿するというもの、特によい写真を投稿した人には、オリジナルのアイテムがプレゼントされました。
このオリジナルアイテムは元AKB48の篠田麻里子さんなど「ChuLip」をPRする芸能人が選んだ点がアピールポイントでした。
Twitter、Instagramのハッシュタグ。
研究すれば面白いPR戦術が思いつきそうですね。